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活用事例 2023.12.19

風力発電の設置イメージ、VRで「見える化」Moguraが開発・運用支援

株式会社Moguraは、「浮体式洋上風力発電」が景観に与える影響を見える化するVRシステムを開発しました。このシステムは環境省の委託事業の一環として開発され、北海道利尻島・奥尻島等の住民説明会でも使われました。2023年12月21日から22日まで、「XR Kaigi 2023」の現地会場で体験できます。


(VRシステムの体験キット。撮影:Mogura)

国際的な気候変動対策が本格化するなか、日本でも再生可能エネルギーによる発電技術が研究・開発されています。洋上風力発電施設(オフショアウィンドファーム)もその1つで、典型的には巨大な風車を海域に設置し、風の力でプロペラを回して発電します。

浮体式洋上風力発電は、これまでの主流である着床式とはちがい、風車塔を海底に固定せず、海上に浮かべる方式です。陸地から離れた場所で発電できることから、強い風を安定して受けられ、騒音も抑えられます。もっとも、発電施設の設置が周辺環境に与える影響を評価しづらく、建設候補地の地域住民・観光関係者向けに、よりリアルな景観イメージを表現する技術が必要とされていました。

こうした経緯から、戸田建設などが参加する一般社団法人オフショアウィンドファーム事業推進協会は、環境省「令和3年度浮体式洋上風力発電による地域の脱炭素化ビジネス促進事業委託業務(理解醸成事業)」の一環として、XR技術の活用を決定。Moguraが企画・設計から開発・運用まで支援しました。

景観写真に3D風車を合成、360度視点で閲覧できる

Moguraが開発したのは、景観写真に風車の3DCGを合成し、VRヘッドセットで閲覧できるシステムです。360度写真の撮影地点と3D風車の位置情報をもとに、合成画像を作成・配信できます。一体型VRヘッドセットを約20台まで同時接続し、複数人で同時体験できます。


(VRシステムの操作画面。出所:Mogura)

Moguraは、このソフトウェアのプロトタイプを制作したうえで、データ配信フローを整理。地域住民のVR体験に適した機材選定を行い、現地(利尻島)で行われた体験会の機材調達・運営サポートを行いました。


(住民説明会の様子。撮影:Mogura)

また、このVRシステムは、環境配慮型製品・サービス展示会「エコプロ2023」の環境省ブースで展示されました。また、12月21日から22日にかけて行われる、バーチャル領域に関する国内最大級のカンファレンス「XR Kaigi 2023」にも出展されます(エキスポエリア、ブース番号:4-307)。


(「エコプロ2023」環境省ブースの様子。撮影:Mogura)

「Mogura NEXT」について

「Mogura NEXT」は、株式会社Moguraが提供する、AR/VR/メタバース/アバター(VTuber含む)領域に特化した、リサーチ・コンサルティング・開発サービスです。

国内最大のXR専門メディア「Mogura VR」を運営する株式会社Moguraによる業界随一のコンサルティング力を武器に、開発・調査・アドバイザリーなど幅広く企業・行政機関のXRの取組をご支援しています。

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(参考)Mogura, 産総研マガジン

※株式会社Moguraは、Mogura VR Newsの運営会社です。


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