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Mirage Solo 2018.09.25

一体型VRデバイスMirage Solo、シースルーモード追加へ 開発者向けにモーションコントローラーも

グーグルは、一体型VRヘッドセットMirage Solo向けのモーションコントローラーの開発者向けキットと新たなモード「シースルーモード」が明らかになりました。コントローラーは、VRで手を自由に動かすことができる仕様です。シースルーモードを使い、外界の様子を見ることができるようになり、ARデバイスとしても使うことができるようになることが期待されます。

コントローラーに制約があったMirage Solo

「Mirage Solo」は、レノボ・ジャパン株式会社が国内向けに、2018年5月11日に発売を開始したVRヘッドセットです。PCやスマートフォンが不要な、被るだけでVR体験が可能な一体型のVRヘッドセットです。QHD(2560×1440)のLCD液晶パネルを内蔵し、リフレッシュレートは75Hz、視野角は110度でフレネルレンズが使われています。

Mirage Soloは、Googleの技術「World Sense」を採用し、外部センサーを置いていなくとも前面のカメラを使って自分の位置を検出できるポジショントラッキングを実現(6DoF)しています。一方その付属コントローラーは回転のみのトラッキングとなっており手を自由に動かすことはできませんでした。

性能は高い一方でまだコンテンツの数が少なく、開発者・上級者用といった位置づけです。

6DoFコントローラーは開発者向け

今回Googleが発表したモーションコントローラーは2つで1セットです。光学トラッキングにより位置を検出します。操作のために、トリガーボタン、Daydreamボタン、アプリボタン、グリップボタン、クリックできるタッチパッドを備えています。

トラッキングの精度にもよりますが、PC向けのHTC VIVEのコントローラーに近い使用感になると推測されます。

開発者向けキットの内容は、コントローラー1セットと、ヘッドセットに接続するトラッキング用のフェイスプレートです。ヘッドセットは同梱されていないため、Mirage Soloを別途購入する必要があります。公式サイトで申込を受付中です(9月25日現在、米国内のみが対象となっています)。

グーグルがこの新型コントローラーの一般発売を行うかはまだ疑問視されます。同社のVR/AR部門代表であるClay Bavor氏は今年5月、メディアRoad to VRの取材に対してコントローラーの充実はあまり必要ない、との考え方も示しています。また、グーグルの次なるヘッドセットの方向性も見えていません。

シースルーモードを使うとARも

今回モーションコントローラーと加えて明らかになったのは「シースルーモード」です。前面にあるカメラを使い、ヘッドセットを装着しながら外界の様子を見ることができるというもの。

公開された動画ではMirage Soloを装着したままピンポンをする様子が映っています。カメラを通してのビデオシースルー型のARでは遅延が問題となることが多いため、ピンポンができる程度に遅延がないことを示しています。

また、AR機能を使い、部屋の中に椅子の3Dモデルを設置する動画も公開されています。

Mirage Soloは2018年5月に登場しましたが、早くもその機能が拡張する兆しが見えてきました。
同じく一体型VRヘッドセットを開発しているOculusは、すでに次世代のモデルとして位置も手も自由に動かすことのできる「Santa Cruz」を発表しており、2019年上旬には発売されると推測されています。

(参考)Road to VRVRScout
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