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活用事例 2023.08.07

「VR×福祉」の新展開 Meta日本法人と神戸市の共同プロジェクトが示す未来

2023年8月1日、Metaの日本法人、Facebook Japanと神戸市は、同市の特別養護老人ホームでVR旅行体験会を開催しました。体験会ではポジティブな反応が多く見られ、VRの福祉領域における活用の可能性を具体的に感じることができました。


(出所:Meta)

VR×福祉の可能性を模索

本体験会は、Facebook Japanが立ち上げた「VRを活用した未来の福祉プロジェクト」の一部として行われました。本プロジェクトは、VR×福祉領域の取り組みを推進する一般社団法人デジタルステッキ代表理事の登嶋健太氏や、兵庫県神戸市・岩手県盛岡市といった自治体が協力。福祉領域におけるVR/ARテクノロジーの可能性を模索し、参加者が地域社会とより深くつながることを目指しています。


(東京大学先端科学技術研究センター所属、ならびに一般社団法人デジタルステッキ代表理事の登嶋健太氏。2014年からVR旅行サービスを提供し、高齢者向けVRコンテンツの企画・制作・提供を続けている)

神戸市との取り組みでは、VR旅行コンテンツの制作に向け、2023年3月から4回に渡るワークショップが開催されました。登嶋氏の指導のもと、360度カメラの撮影方法や撮影時のノウハウを共有し、実際に明石海峡大橋や五色塚古墳など、神戸市内の名所を撮影しています。

自由に外出できない高齢者に、VRで旅行を

神戸市の特別養護老人ホーム「六甲の館」で行われた体験会では、入居者はVRヘッドセット「Meta Quest 2」を着用し、ワークショップ参加者からの説明を受けながらVR旅行を体験しました。体験者からは「まるで一緒に旅行しているみたい」「楽しい思い出になった」といった声が多く上がり、楽しんでいる様子が伺えました。


(360度自由に見渡せる「VR旅行」を実際に体験する入所者の様子。普段よりも明るい表情を見せたり、身体を大きく動かしたりといった、ポジティブな反応が多く見られた)

登嶋氏はこのプロジェクトについて、「今年秋以降には、岩手県の盛岡市内でも同様のプロジェクトがスタートする予定です。複数の地域でこうした取り組みを推進し、様々な地域のVR体験を通じた交流が増えることを期待しています」と述べました。

(参考)Meta


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