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【独占取材】ドコモの300億円投資は“世界を変える”か――謎の巨人Magic Leap特集(後編)

長期的な計画で“空間コンピューティング/Spatial Computing”の実現に取り組んでいるMagic Leap(マジックリープ)社。前編の記事では、Magic Leapがどのような企業なのか、そして何を目指しているのかを紹介しました。後編では、NTTドコモ(以下、ドコモ)がMagic Leapに2.8億ドルを出資した狙いや意図を紐解いていきます。

今回の記事執筆にあたり、ドコモで出資をリードした執行役員でスマートライフビジネス本部 コンシューマビジネス推進部長の芦川隆範氏、同部デジタルコンテンツサービス担当部長の中島和人氏に話をうかがいました。


(NTTドコモ 執行役員 スマートライフビジネス本部 コンシューマビジネス推進部長 芦川隆範氏(左)、同部デジタルコンテンツサービス担当部長 中島和人氏(右))

空間コンピューティングにとっての「通信キャリアの重要性」

前編で紹介したように、空間コンピューティングの実現を目指すMagic Leapにとって、通信会社とパートナーシップを結ぶのは必然です。屋外で空間コンピューティングを行うためには空間情報を同期し続ける必要があり、「大容量かつ高速、低遅延なネットワーク」が求められます。

空間コンピューティングが要求するネットワークの特徴は、まさに5Gそのもの。現にMagic Leapは2018年7月、米国の通信キャリア最大手であるAT&Tとパートナーシップを結んでいます。これはMagic Leap社のデバイスにおける5G利用を見据えた提携であり、AT&Tの店舗における「Magic Leap One」の取扱や、「ファンタスティック・ビースト」「ゲーム・オブ・スローンズ」といった人気IPを使ったデモ展示を行っています。


(画像:AT&TによるMagic Leap Oneのデモ動画より引用)

Magic LeapのCEOを務めるロニ・アボヴィッツ氏は、5Gを「シティスケール」と評しています。これは都市規模の超高速なネットワークを配備することに由来します。アボヴィッツ氏は「(Magic Leapが目指している)“Magicverse”もシティスケールです。5Gは2019年には限られた都市で始まり、2020年には花開く大事な年となるでしょう。そして、これまで5Gには世界中で何百億ドルもの資金が投資されており、2019年から2022年の4年間でその結果が出てくるわけです」と語っています。

壮大なチャレンジへの共感

そして、ドコモもAT&Tと状況は同じです。

「5Gという次世代のネットワークで、お客様にどういう付加価値を提案するかを考えています。PCが支配的な時代は、言わば情報を処理する時代でした。それがネットとモバイルが出てくることで情報を発信し拡散する時代になり、次は情報を体感する時代だと考えています。それが、コンテンツとユーザーが会話するXR(VRやAR、MRの総称)ではないでしょうか」(芦川氏)。

ドコモは5G時代に向け、「マイネットワーク構想」を提唱しています。これは5Gのスマートフォンをハブにしながら様々なデバイスがネットワークに接続され活かされていく、というもの。ドコモは、これまでになかったサービスや業務効率化の方法が編み出されることに期待しています。

「会話」という言葉で、VRやARの特徴であるインタラクションを表現した芦川氏。同氏は、実際に空間コンピューティングによってもたらされる価値には「没入感」や「体感」というものがあると考えています。

すでにドコモはVRやARを使った様々な取組を行っています。これについて芦川氏は「いきなりMR、ではない。まずはVRがあってARがあって、それからMRへと進化していく」とコメント。ARやMRは現実を反映する特性上、“コンテンツの先にいる誰か”とリアルなスペースを共有していくものです。ARやMRを媒介にコミュニケーションをとるツールとして日常生活に入り込むとのこと。

「音楽のライブやスポーツを体感するためには現地に行かなければいけません。外出して楽しめるものはすべてXRで実現できるようになるのではないでしょうか。居酒屋で飲みながら、机の上に野球の試合の様子をMRで投影して眺めるなんていうことができたら便利ですよね」と芦川氏。

ドコモのMagic Leapへの初接触は「およそ1年前(2018年5月ごろ)」とのこと。芦川氏らは実際に体験し、その可能性に興奮したそうです。ハードウェアとしても「高く評価している」とのことですが、特に強調していたのは「空間コンピューティングという世界観にチャレンジしている点、そして、着実に進化を遂げているところに共感している」とのこと。エンタープライズだけではなくてコンシューマーにも届けようとしていることもポイントだったようです。

今後の展開は?

日本では未展開となっているMagic Leapのデバイスですが、ドコモの先日発表したプレスリリースには以下のような記述がなされています。

(2) ドコモが提供するサービスの空間コンピューティングを利用したMR対応や、ドコモの5Gパートナーなどとの連携により、日本市場におけるMRコンテンツの開発および普及を共同で促進

既にスマートフォンの時点で、キャリアは一社単独サービスを提供するのではなく、様々な企業とパートナーシップを結んでサービス提供を行うことが基本となっています。芦川氏らは「MRはデジタルトランスフォーメーションの鍵となる」との見方をしており、MRという新たなコンテンツを作っていくため、パートナーシップを広げていくとのこと。

ドコモとしてはVRやARで様々なトライアルを経て、「XR領域はパートナー企業の感度が高いと感じている」(芦川氏)。リリースを受け、すでにパートナー企業からMagic Leapを使いたいというアイデアが多く出てきているそうです。

すでにアプローチをしている例も

日本ではまだ展開が出来ていないMagic Leapですが、その可能性に共感し2017年から本社に直接パートナーシップを模索し、熱視線を注いでいる日本企業があります。

ペンタブレットなどで知られるワコムは、2018年10月に開催されたMagic Leapの年次開発者会議L.E.A.Pにてパートナーシップを発表。ペンタブレットを使って目の前に空間にある3Dモデルを操作したり、空間上に線を描くデモを披露し、国内企業としてはいち早く同社へアプローチをかけていました。

提携をリードしたワコムのCreative Business Unit Business DevelopmentのVPを務める玉野浩氏は、「映画やアニメ、インダストリアルデザインなど様々なクリエイションの現場で、2Dから3Dへの移行が起きている」と話しています。ゆえに「空間に直接描く」ことの必要性を認識し、VRでの2Dと3Dを同時に使う創作ツールにも取り組んでいます。

ハードウェアを中心にツールを提供し、クリエイターをサポートしているワコムですが、MRでは(クリエイター向けに)空間を使った世界を作ろうとしているMagic Leapに強く共感したようです。玉野氏は「Magic Leapの考えている空間コンピューティングは、未来を見据えている考え方で大変興味深い。今後、MRのプレイヤーとして主流になっていく可能性がある」と指摘しています。

「MRではデザインのワークフローが変わる」と話す玉野氏。ものづくりが強い日本においてMRが果たす役割は大きいとし、ドコモとの提携で日本でのMagic Leapの展開が早くなることに期待しているとのこと。

日本へのMagic Leap One上陸はいつごろ?

そして、ドコモの直近の目標は「Magic Leap Oneを国内に展開する」ことです。現状ではMagic Leapは国内未上陸なことはおろか、使用するための技適(技術基準適合証明等)も未取得で、開発者でさえ使用できません。ドコモでは日本語対応などのローカライズに取り組んでいるものの、依然として難しい状況が続いています。これについて、技適に関しては「早急になんとかしたい」(芦川氏)とのこと。

一方、Magic Leap社は日本での展開に本腰を入れるため、日本法人の設立を予定しています。米国で取り組んでいるデモなども日本に持ち込み、エンタープライズ向けの取り組みも促進する狙いです。

AT&Tのようにドコモショップで販売するかどうかも気になるところですが、「エンタープライズ向けになるので、ネットでの購入を考えている」とのこと。「体感できるのはショップの先進的なところ。一般の方にも触れていただきたいという思いはあるので、適切なところでプロモーションしていきたい」と語っています。例として、東京・溜池山王にあるドコモ本社のショールーム等で展示していきたいと意気込んでいました。


(AT&Tサンフランシスコ店で店頭販売されているMagic Leap One Creator’s Edition)

明確な時期は伝えられなかったものの、Magic Leap One Creator Editionが日本に上陸するのも時間の問題のようです。

また本丸となる5Gについて、Magic Leap本体にSIMカードを挿すようなあり方に関しては、「マーケットが求めてくれば、自然と進化していくだろう」とのこと。こちらは引き続き注視する必要がありそうです。

「MRはスマートフォンの次になるかもしれない」

「私たちの投資家は10〜20年で物事を見ている。中には100年と考えている人もいる」

これは前編で紹介したARジャーナリスト、チャーリー・フィンク氏が紹介したMagic Leap社幹部の言葉です。同社はまだ技術としても体験としても初期段階にあるMRに、長期的な目線と姿勢で取り組むことを強調しています。

MRを今後日本で普及させていくにあたり、ドコモも同様に長期的な目線を持っています。芦川氏は「(MRは)日常の生活に溶け込んでいく必要がある」と語ります。「エンターテイメント的な楽しさ以外の“便利さ”を追求しなければいけない」「一度生活に溶け込んでしまえば、先ほどの飲み会の事例だけでなく、ショッピングやコミュニケーション、教育などの広い分野で使うことのできる、非常に汎用的な存在になっていくだろう」と、芦川氏は次々と活用分野を挙げました。

芦川氏いわく、MR分野への追加的な投資は「投資を一義では考えていない」とのこと。Magic Leapへの出資もパートナーシップありきのものであり、今後も投資だけを行うわけではないと改めて強調しました。

取材の最後に中島氏が呟いた「MRはスマートフォンの次になるかもしれない。その可能性を見ているんです」という言葉は、まさに今回の出資の内実、ひいてはドコモが目指すものを象徴しています。

ドコモがMagic Leapとパートナーシップを結び、空間コンピューティングの実現に向け、MRのエコシステム構築と普及という数年から数十年規模の壮大な計画に乗り出したことは、新たなチャレンジと言えるでしょう。2.8億ドルの投資の結果を見るのはまだ先になりそうですが、MRが日本で普及する素地を作れるのか。そして、共感を巻き起こしながらパートナーシップを広げていくMagic Leapの展開に注目したいところです。



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