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AR/MR 2019.02.28

どれを食べるか迷ったら……ARで料理をテーブル上に

外食の楽しみのひとつに、「何を食べるか、魅力的なメニューから選ぶこと」があります。しかし人によっては決めるのにとても時間がかかったり、食事が運ばれてから「食べたいのはこの料理ではなかった」と後悔することも。米国のスタートアップKabaqは、この「注文するまで分からない」悩みを解決する“ARメニュー”を提案しています。

実物そっくりの料理をARで

Kabaqは過去2年間で“超リアルな料理イメージ作成プロセス”を作り上げ、“基本的なすべてのAR対応プラットフォームで配信できるコンテンツを完成させた”としています。具体的には、メニューなどにモバイル端末をかざすと、実物の料理そっくりのARイメージがその場に出現し、注文した際のイメージが分かりやすくなるという内容です。

同社のARメニューを検討している顧客企業には、ドミノ・ピザ、サンドイッチのサブウェイ、ダンキンドーナツなどが名を連ねています。

2019年はさらに有用なARコンテンツが

Kabaq社CEOのマイク・カドゥ(Mike Cadoux)氏は、“2018年はARにとって素晴らしい年だった”と振り返っています。同氏はその理由として、“スナップチャットやフェイスブックが、Kabaqのようなコンテンツ開発企業に対し、それぞれのプラットフォームでコンテンツを配信する後押しを行ったこと”を挙げています。

「当社サイトへのアクセス数は、1週間あたり2万から100万へと増加しました。2019年にはアップルやグーグルがウェブベースのARを開始し、さらに有用なARコンテンツが現れると確信しています」「ARは新しい技術によくある道を歩んでいます——まずはエンターテイメント向けから始まり、徐々に日々のビジネス用途へ拡大しているのです。特に広告や小売の展示で利用されています」とCadoux氏は説明しました。

小売展示へのAR利用は2.6兆円規模へ

リサーチ会社のIDCは2019年以降、小売での展示に関するAR利用が5年間で133%の年平均成長率(CAGR)を見込むと予測。その市場規模はおよそ244億ドル(約2.6兆円)に届くとも推計しています。

この新たな成長市場でグーグルやアップル、マイクロソフトといった大企業が10億ドル規模の投資を行い、それを受け手リアルなARコンテンツを社会に普及させていくのが、Kabaqのような企業です。Kabaqは現在の食べ物のARに加え、ファッションや高級品の分野にもビジネス拡大を目指しています。

ARはその場にないものを現実にリアルに重ねられる点を活かし、様々なものを「(買う前に)試してみる」といった活用が広がっています。

(参考)VRScout
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