日本HPは5月28日、オンラインイベント「おかげさまで30社!HP VRパートナー様の集い」を開催しました。PCやワークステーションの製造・販売等で知られる日本HPですが、VRソリューションの提供も手がけており、日本のVR企業とパートナーシップを締結しています。
今回のイベントには同社がパートナー提携している約30社のVR関連企業から複数社が登壇し、登壇者はそれぞれ自社が関わるVR分野についての事例や知見を語りました。なお、イベント会場にはバーチャルSNSのcluster(クラスター)が使用されています。
「コロナ以降」の時代とVRの未来
トークセッションで最初に登壇したのは、特別参加となるIDC JAPANの菅原啓氏。同氏はIDC JAPANが発行しているVR市場の調査レポートを引き合いに出しながら、VR関連市場は今後も大きな成長の可能性があることや、最終的にはto Cよりもto B市場のほうが大きくなることなど、今後数年のVR市場動向について語りました。
セッションでは続けてスタジオブロスの田村耕一郎氏と嶋田裕太氏、Symmetry Dimensionsの沼倉正吾氏、フォージビジョンの長谷川晴久氏、HIKKYの角田拓志氏、Moguraの久保田瞬氏が登壇。それぞれの立場からVR業界について語りました。登壇者の多くはその中で、今回の新型コロナウイルス感染症の拡大はVR業界にも少なからぬ影響を与えていることや、同時にVRによって解決できることも間違いなくあると述べていました。
(スタジオブロスの田村氏と嶋田氏。VRコンテンツはデータの情報密度がそのまま体験の質に比例すると語る)
(Symmetry Dimensionsの沼倉氏。同社は点群データを利用した建設・デザイン向けVRソフトウェアを開発している)
(フォージビジョンの長谷川氏。同社で開発する「歩ける全天球動画」を紹介)
(HIKKYの角田氏は同社が運営する「バーチャルマーケット」の今後の展望について語った)
(Moguraの久保田氏によるバーチャルイベントの可能性についてのトーク)
日本HP・VRパートナーとの取り組み
(日本HPとVRパートナーとの取り組み事例紹介。他にも公表には至っていないが、複数検討されているという)
セッションの最後には日本HPの島﨑さくら氏が登壇。同社が各VR企業とパートナー提携して取り組んだ事例を紹介するとともに、「今後もパートナー企業と協力してVR業界を盛り上げていきたい」と語りました。
そしてここで、先日より予告されていたHPの新型VRヘッドセット「Reverb G2」の最新情報が公開に。併せて同社の最新モバイルワークステーション「ZBOOK CREATE」が発表され、興奮のうちにイベントは終了。さまざまな企業パートナーの事例紹介や新デバイスの発表など、HPが本格的にVRへ注力していることが伺える会となりました。
(HP、Valve、マイクロソフトが共同で開発しているReverb G2。日本でも2020年9月販売開始予定だという)