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活用事例 2020.10.02

JALがVR研修を導入、実際のフライトを再現し実証実験も

日本航空株式会社(JAL)は、VRを活用したグループ社員の緊急脱出研修を開始、ならびにVRを複数人で体験できる客室乗務員訓練の実証実験を実施します。

VRで研修施設と同様の学習が可能に


JALは研修施設において実施しているJALグループ社員対象の「緊急脱出研修」を、VRで受講できる方式を8月より導入、運用を開始しました。

本研修は羽田空港の整備地区などにある実際の客室を模した研修施設を使用して実施することから、遠方在勤の社員の受講が課題となっていました。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、研修施設の使用や人の移動に制約がかかり、多くの社員にとって受講が難しい状況が課題となりました。

これらの課題を解決するため、JALは東芝システムテクノロジー株式会社と、場所を選ぶことなく受講することができるVR研修教材を制作。本教材では緊急事態発生時、パニックが発生した場合の利用客への対応や、スライド滑走後のスライド下での援助の重要性、救命胴衣の説明などを、実際に声を出したり手を動かしたりすることで学習でき、施設での研修同様の効果が期待されます。今後は海外へも展開も予定されています。

複数人で実際のフライトに近い訓練を行う実証実験が開始

また、JALは機内の安全確認を行う客室乗務員訓練において、複数人で同時体験できるVRを活用した実証実験を10月13日~10月30日までの期間に実施します。バーチャル空間に機内環境を再現し、出発前の機内準備に必要な動作や手順などを単独・チームプレーで学ぶ訓練を行います。

実証実験は最大4名の訓練生が同時に体験でき、訓練全体の様子は録画やライブで、モニター画面でチェック可能です。これにより、各訓練生に対して動作や行動に関するアドバイスや評価を視覚的に示しながら実施でき、効果的な理解促進と知識の定着を図ります。

また、実際のフライトに近い環境の中で利用客の視点に沿った行動・動作を身に付ける安全確保の訓練や、座席の上の手荷物収納棚や扉やカートを固定するラッチの確認など安全確認業務を繰り返し実施できます。

(参考)日本航空株式会社プレスリリース日本航空株式会社プレスリリース


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