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業界動向 2022.10.25

Google、ARデバイスのプロトタイプテストをカナダでも 11月から

Googleは、開発中であるARデバイスのプロトタイプテスト地域をカナダまで拡大する旨を発表しました。同社はアメリカでのテストを8月より公式に開始しており、この範囲を11月に拡大します。

ARデバイスの開発は着実に進行中

2022年8月、Googleは公式ブログにて、「2022年8月から、公共のスペースで、AR(デバイスの)プロトタイプのテストを開始する」ことを発表していました

テスト開始3ヶ月前の5月には、Googleは開発者向けイベント「Google I/O 2022」にて、リアルタイムで多言語翻訳を行うスマートグラスのコンセプト映像を公開。新デバイスの実現に向けて、着実に研究が進んでいることを伺わせる内容になっています。

買収したNorthの拠点で実施か

10月14日、GoogleはARプロトタイプテストに関するサポートページを更新。「2022年11 月には、カナダのウォータールーとトロントで、当初説明したのと同じプライバシーおよび安全対策のもと、Google社員と複数のテスターによるこの小規模テストを拡張する予定です」と明らかにしました。

ウォータールーは、Googleのカナダ最大の研究開発オフィスがある場所です。またGoogleが2020年に買収した、スマートグラス開発企業であるNorthの拠点でもあります。Northは買収前にスマートグラス「Focals」シリーズを開発しており(今は事業を終了)、GoogleのARデバイス開発事業に関わっていることは確実と言われています。

テスト内容とプライバシー配慮基準は米と同様に

本テストで検証されるARデバイスは「普通のメガネのような外見で、レンズ部分にディスプレイ、またマイクとカメラのような、オーディオとビジュアルのセンサーを備えています」とのこと。ただしこのデバイスでは写真や動画の撮影は行えず、あくまでナビゲーションや翻訳のために用いると説明しています。

Googleによれば、「本テストでは、翻訳、スクリプト作成、ナビゲーションなどの新たな機能を試し、このデバイスが人々の日常生活でどのように役立つかをより深く理解する目的で行われる」とのことです。

テストは公共の場で実施されますが、学校、政府の建物、医療施設、礼拝所、社会福祉施設、子供向けの場所(学校や遊び場など)を避け、プライバシーに十分配慮するとしています。また「保存データは通常体験終了後に消去される」、「データセーブ中はLEDライトが点灯し周囲に使用中であることを知らせる」といった内容もサポートページにて言及されており、カナダでのテストも同様の基準で実施される予定です。

(参考)Google9to5google


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