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業界動向 2022.07.20

GoogleがついにARデバイスのプロトタイプテストを開始、8月に米国で

Googleは公式ブログにて、「2022年8月から、公共のスペースで、AR(デバイスの)プロトタイプのテストを開始する」ことを発表しました。2022年5月のコンセプト映像発表に続き、同社の新デバイスがまた一歩実現に近づいたことがうかがえます。

GoogleによるARへの積極的な投資続く

2022年5月、Googleは開発者向けイベント「Google I/O 2022」にて、リアルタイムで多言語翻訳を行うスマートグラスのコンセプト映像を公開していました。また2020年にはスマートグラスを開発するカナダのNorthを、2022年5月にはAR/MRデバイス向けのマイクロLEDを手掛けるRaxiumをそれぞれ買収。ARやメガネ型デバイスへの投資・技術開発を続けています。

プライバシーに配慮し、小規模にテスト

今回のプロトタイプテストについて説明したサポートページによると、GoogleのARデバイスでは「翻訳、スクリプト作成、ナビゲーションなどの新たな機能をテストします。研究用のプロトタイプは普通のメガネのような外見で、レンズ部分にディスプレイ、またマイクとカメラのような、オーディオとビジュアルのセンサーを備えています」とのこと。ただしこのデバイスでは写真や動画の撮影は行えず、あくまでナビゲーションや翻訳のために用いると説明しています。

ARプロトタイプの確認は8月から米国内の特定エリアで、Google社員と複数のテスターにより、小規模に行われます。サポートページでは、保存データは通常体験終了後に消去されること、データセーブ中はLEDライトが点灯し周囲に使用中であることを知らせるといった、プライバシーに関する記述が丁寧になされています。この点は、MetaのARグラス開発プロジェクト「Project Aria」と同様です。

Googleはテストの目的を、デバイスが人々の日常生活でどのように役立つかを、より深く理解することとしています。同社は「プライバシーに十分配慮し、少しずつ進めていく」と記しており、商用化のスケジュールなどは明らかにしていません。しかしGoogle I/Oで発表された内容が実現する日は、確実に近づいていると言えそうです。

(参考)GoogleVRScout
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