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業界動向 2024.02.08

ディズニー、Epic Gamesと“ユニバース”構築へ。15億ドル投資し協業、「Fortnite」との相互運用性確保も

2月8日、ディズニーはEpic Gamesに15億ドル(約2,200億円、2024年2月8日時点)を投資、同社の株式取得を発表しました。複数年にわたって協業を行い、ディズニーが有する多数のIPを活用した「ユニバース」を構築します。これらのユニバースは、Epic Gamesのゲームエンジン「Unreal Engine」を活用する見通しです。

ディズニーやピクサー、マーベルIPを活用した“ユニバース”構築

本プロジェクトで構築されるユニバースは、Epic Gamesの人気バトルロイヤルゲーム/クリエイティブプラットフォーム「Fortnite」との相互運用性(メタバース関連では、複数のプラットフォーム間で同一のアバターやアカウントを使用できること、またはその性質を指す)を持ちます。

具体的なコンテンツそのものは発表されていないものの、両社が構築する“ユニバース”としては、「Fortnite」内から直接移動できる「スター・ウォーズ」のバトルロイヤルゲームや、「トイ・ストーリー」の世界を体験できるイマーシブコンテンツ等の可能性が考えられます。なお、両社は2020年、「Fortnite」とマーベルがコラボした「Marvel Nexus War with Galactus」において、同時接続数1,530万人以上を動員するなど、既にコンテンツ面では高い人気を得ています。

ディズニーは本発表に際し、「新しい、永続性を持つユニバースは、ディズニーやピクサー、マーベル、『スター・ウォーズ』、『アバター』等のコンテンツやキャラクター、ストーリーをプレイし、視聴し、購入し、接触する多くの機会を提供します。プレイヤーやゲーマー、ファンは独自のストーリーと体験を創造し、ファンダムを表現し、好きな方法でコンテンツを共有可能になります」とコメントしました。

「バトロワ」から「クリエイティブプラットフォーム」「メタバース」へ

近年、Epic Gamesは、「Fortnite」を”バトルロイヤルゲーム”から、”複合的なコンテンツの体験・制作が可能なプラットフォーム”へと変化させつつあります。過去には「Fortnite」において、著名アーティストのトラヴィス・スコット氏や米津玄師氏を招いた音楽ライブを開催したほか、「Unreal Engine」の一機能を使用して「Fortnite」向けコンテンツが作れる「UEFN(Unreal Editor for Fortnite)」を公開。クリエイター向けの報奨システムも強化しています。

これらの動きを鑑みるに、両社の構築するユニバースでは、ディズニーのコンテンツをゲームや動画で体験できるだけでなく、“プレイヤーがディズニーIPを活用したコンテンツを制作・発信できるシステム”が提供される可能性があります。

(参考)ディズニー


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