中国のVRヘッドセットメーカーDPVR（大朋VR）が、法人向けVRヘッドセットの新製品「DPVR P2」や関連ソリューションを欧州市場で発売すると報じられています。公式発表は出ていませんが、「VRAR星球」や「Auganix.org」など複数のメディアに情報提供が行われています。
2014年に上海で設立されたDPVRは、初代Meta Quest発売（2019）よりも約3年早くヘッドセット本体のみで使用できるVRヘッドセット「DPVR P1 Pro」を発売するなど、中国国内におけるAR/VR技術の普及を牽引してきました。日本では株式会社aiuto（アユート）が、主要製品の販売代理店を務めています。
DPVRは、法人向けVRヘッドセット「P1」シリーズのほか、一般向けVRヘッドセット「E3」「E4」シリーズなどを製造・販売しています。2022年には中国のXRヘッドセット市場で36%のシェアを占めるなど、出荷台数ベースでは業界2位の有力企業です（出所：Counterpoint）。今年3月には1億人民元（約20億円、2023年8月3日時点）以上を調達するなど、海外展開を見込んだ製品開発や販路拡大を進めていました。
（出所：DPVR。画像左上：DPVR P1 Pro 4K 右上：DPVR E3-4K ゲーミングコンボ 中央下：DPVR パーソナルシネマ）
2019年発売の「P2」シリーズ次世代機か
Auganix.orgによれば、DPVRは最新の「DPVR P2」を近日リリースし、「企業、学校、医療機関が没入型テクノロジーの力を活用する方法に革命を起こす」ことを目指すとのこと。2019年に発売された一体型VRヘッドセット「DPVR P2」系列の新製品と見られます（※同社の年表に記載はありますが、現在は製品ラインナップから消滅）。詳細仕様や製品画像は公開されていません。
「VRAR星球」は、「DPVR P2」の販売価格は中国市場で1999人民元（約4万円）から、ヨーロッパ市場での価格は不明だとしています。日本市場については追加情報が出ていません。
オプションサポートも強化か
「VRAR星球」によれば、DPVRは電源関連モジュールを一体化した「MARATHON KIT」のほか、導入支援のためのカスタマイズサービスも提供予定とのことです。また、7月には企業向けデバイス管理プラットフォームを運営する「MeganeXR」とも戦略パートナーシップを締結しており、両者で「P1」シリーズ及び次期「P2」の管理ソリューションを提供すると報じています。
（参考）Auganix.org、VRAR星球
