NFTマーケットプレイスを展開するDapper Labsが、バーチャルインフルエンサー「リル・ミケーラ」で知られるBrudを買収しました。Brudの全メンバーはDapper Labsに移籍するものの、リル・ミケーラの運営を継続します。
フォロワー300万超のバーチャルインフルエンサー企業
Dapper LabsはNFTプラットフォームの開発を行っており、これまでにNBAのデジタル・コレクションである「NBA Top Shot」やブロックチェーンゲーム「CryptoKitties」を運営しています。2021年4月には、3DアバターのGeniesと提携を発表しました。
買収されたBrudは、Instagramで300万人超のフォロワーを持つバーチャルインフルエンサーリル・ミケーラ(Lil Miquela)を手掛けています。2018年には世界最大のベンチャーキャピタルであるセコイア等から600万ドル(約6.8億円)の資金を調達しています。
Dapper LabsがNFTで描く未来は?
Dapper Labsによる今回の買収の目的はどこにあるのでしょうか? メディアTechCrunchは、暗号資産分野へのBrudの関心があるのではないかと分析しています。Brud創業者のTrevor McFedries氏は暗号資産に対する傾倒が見られ、同社自身もDAO(Decentralised Autonomous Organizations、自律分散型組織)による意思決定へ注力先を移しています。DAOは参加メンバーが集団として投資決定を行うことを助けるもので、ここ数年で急速に広まっています。
McFedries氏によれば、同社は引き続きリル・ミケーラの運営を行うとのことです。一方でMcFederies氏は、Dapper Labsの中でDAOの普及に取り組むDapper Collectives部門トップに就くことが決まっています。
Twitter friends, I am very excited to announce today that Brud has been acquired by @dapperlabs!
Together we will be building the decentralized, collectively owned future of media and social with DAOs on @flow_blockchain!https://t.co/H6z0DipZ5l
— Trev🙃r is hiring engineers! DM Me (@whatdotcd) October 4, 2021
McFedries氏は買収に関するインタビューの中で、「我々はミケーラを使って、より良い未来とはどのようなものかを示そうとしています (中略) そして未来を動かすためのツールを作り、利用していきます」とコメント。バーチャルインフルエンサーとNFTを掛け合わせる、新たなプランがあることをうかがわせています。