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テック 2016.01.17

【CES2016】uSens, ARとVRを融合したモバイルVRヘッドセットImpression Piを展示

CES2016では、様々なモバイルVRヘッドマウントディスプレイが展示されていました。

VR体験のクオリティを上げることに注目していたメーカーが多い中で、シリコンバレーに拠点を置くuSense.IncはVRとARを切り替えることのできるヘッドマウントディスプレイImpression Piを展示していました。

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uSenseは、一つのヘッドマウントディスプレイでARとVRさらに手の動きを認識するジェスチャーコントロール、さらに位置を認識するポジション・トラッキングを搭載することで「Super Reality」の実現を目指しています。

ARとハンドトラッキングには前面に埋め込まれた2つのカメラを使用、独自の基盤で処理をしています。

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ブースで体験できたのはスマートフォンを装着して体験するタイプのもの。サムスンのGalaxy S6が入っていました。

体験できたデモは4つ、搭載された機能を組み合わせたものでした。

1.AR×ジェスチャーコントロール
現実世界に、指で線を描くことができるデモ。HTC Viveで体験できる『Tilt Brush』のように3Dアートを描くことができます。

2.VR×ジェスチャーコントロール
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操作系のデモ。VR空間に横一列に浮かぶメニューを指で横に滑らせて展開したり、突っついて選択をすることができました。

3.VR×ジェスチャーコントロール
宇宙空間に浮かび、星を指で掴んで近づいたり別の星に移動したりするデモ。

4.VR×AR×ジェスチャーコントロール
このデモが最も印象的でした。まずはARモードで机の上に古代中国の兵士の人形が置いてあるのが見えます。その人形を指で突っつくと説明が現れます。人形の横にある巻き貝のような表示はタイムマシンになっており、時間軸を昔に戻すことができます。試しに一巻き戻してみると、人形に色がつきます。さらに時を巻き戻すと遺跡の中のような古代中国の世界へ。ARモードからVRモードに切り替わります。横に置いてある剣を手にとって、兵士に持たせると…。ARモードに戻しても剣を持っている兵士が見えています。

まだ荒削りですが、ARとVRを行き来し連続させることが可能になると、コンテンツの幅は広がっていくのではないかと予見させるデモでした。


CES2016で展示した内容をまとめた公式動画

なお、このImpression Piのジェスチャーコントロールは他にもハンドジェスチャーをトラッキングするLeap Motionなどと比べてもかなりの精度でした。一方でAR、VRモードそのものに関してはスマートフォンを使用しているため、まだ映像の滑らかさなどは足りない印象でした。しかし、スマートフォンをただ装着するだけの他のモバイルVRデバイスに比べると、AR/VR/ジェスチャーコントロール/ポジショントラッキングとその可能性は非常に大きいことを感じさせられます。

Impression Piは、2016年の前半に開発者版の出荷及びSDKのリリースを予定しています。


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