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投資 2021.03.24

2018年倒産のARスタートアップが復活、500万ドル調達しBtoBに転換

2018年に倒産したARスタートアップBlipparが復活しました。一般消費者向けサービスから企業用途に転換。500万ドルの資金調達に成功し、拡大するAR市場に再挑戦します。

ARナビ等の古参スタートアップ

Blipparは2011年に英国で創業したスタートアップです。スマートフォンを使用したビジュアルサーチアプリや、ARを活用した位置情報特定システムなどを開発してきました。2018年8月には、商業施設での利用を目的とした、ARとコンピュータービジョンを使用した、屋内ナビゲーションアプリも発表しています。

しかし2018年12月に破産を発表。事業不振から出資者の承認を得られず、資金投入に支障が出たことが原因でした。その後2019年にARアプリ制作プラットフォーム 「Blippbuilder」のアップデートを予告し、動向が注目されていました。

2020年は変革の年に

倒産を経て、Blipparの従業員は340名から30名へと激減しました。しかし投資ファンドCandy Venturesが資産所有するものの、IPは継続して保有。市場拡大の好機を逃さず、ビジネスを仕掛けています。

現在のサービスは、ARアプリ制作プラットフォーム 「Blippbuilder」提供と、自社スタジオでの個別対応によるARコンテンツ製作です。顧客は広告代理店やブランド、コンテンツクリエイターとし、WebARを使ったコミュニケーションやキャンペーンを製作しています。

CEOのFaisal Galaria氏は資金調達に際し「このように投資家の方々に注目してもらい、非常にワクワクしています。2020年はBlipparにとって変革の年でした。前四半期比較で200%の増益を記録し、経営幹部層の増強も続いています」とコメント。10年間の経験と投資を活かし、AR市場にカムバックすると宣言しました。

公式YouTubeの紹介動画では、ネスレのキットカットやSK-Ⅱといった日本の消費者向けコンテンツでも、Blipparが利用されていることが確認できます。

(参考)TechCrunch


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