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Vision Pro 2023.06.29

Apple Vision Proはサードパーティアクセサリー市場を生み出すか? 脱着可能なデザインから予想

米メディアRoad to VRが、Appleの空間コンピューター「Apple Vision Pro」のモジュラーデザインについて報じています。パーツの脱着が容易な構造から、「Apple Vision Pro」向けの大規模なサードパーティアクセサリーのエコシステム構築が予想されています。

「Apple Vision Pro」は、”空間コンピュータ”というカテゴリの新型デバイスです。VRヘッドセットなどと構造は同じですが、現実空間の映像とバーチャルなモノを合成させた「パススルーMR(Passthrough Mixed Reality)」と呼ばれるものを実現します。

脱着容易なパーツ多し。サードパーティも作りやすそう?

Road to VRによれば、「WWDC23」にて「Apple Vision Pro」を体験した際、ヘッドバンドに「M」という文字が確認できたとのこと。これは、AppleがSサイズ、Mサイズ、Lサイズを用意していることの示唆ではないかと指摘。さらに、「Apple Vision Pro」全体がモジュール性に富んだ設計ではないかと考察しています。

まず、ヘッドバンド部には「クイックリリース」ができるオレンジ色のタブがあり、これを引っ張るだけで簡単にストラップの取り外しができるとのことです。その上で、スピーカーは脱着できる方にはないため、どんなストラップでも問題なく利用できる可能性が高いです。

次に、フェイスパッドの脱着はマグネット式であるとのことです。これは、マグネットさえ設ければどんなフェイスパッドでも装着できることを意味しており、サードパーティ製品の展開が行いやすいことを示しています。

レンズもまた、マグネットではさみこむことでどのメーカーのものでも装着が可能と思われます。なお、すでにドイツの大手光学機器メーカー・ZEISSが、「Apple Vision Pro」専用の視力補正アクセサリを発表しています。

一方で、ヘッドセットのバッテリーは、回転式コネクターで取り付けられているようです。この構造は独特のようで、Road to VRはサードパーティ製品が組み合わせにくい箇所ではないかと指摘しています。

「Apple Vision Pro」アクセサリー市場は立ち上がるか

とはいえ、総合すれば、「Apple Vision Pro」はモジュール性を相当に意識したデバイスであると推測されます。これは、Appleがサードパーティ製アクセサリーの強固なエコシステムを有しているからと考えられます。Appleはアクセサリーメーカー向けに、製品図やガイドラインなどを提供するメーカーであり、こうした姿勢は「Apple Vision Pro」にも同様に展開されるのではないか、とRoad to VRは推測しています。

事実であるとするならば、iPhoneケースやMacBookのキーボードカバーのように、Apple製品のアクセサリーメーカーが、「Apple Vision Pro」向けサードパーティアクセサリーの展開に向けて競って乗り出す可能性があります。

そして実際に、BandWerkというメーカーが6月前半の時点で、「Apple Vision Pro」用のヘッドバンドとフェイスカバーを発表しています。「Apple Vision Pro」の発売はまだ先ですが、アクセサリー類が充実した状態で世に出る可能性も捨てきれないと言えるでしょう。

(参考)Road to VR
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