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AR/MR 2018.07.25

細かなパーツもカメラで検索 米Amazonアプリのカメラに新機能

手元にあるネジや留め具と同じ物を購入したいとき、正確に同じ商品を見つけるのはなかなか大変です。Amazonアプリの新機能「Part Finder(パーツファインダー)」は、この問題を解決するのに役立ちます。スマートフォンのカメラで対象をスキャンし、欲しい商品をカタログから見つけ出す機能です。

2年前に買収したスタートアップが技術開発

アマゾンによると、現在この機能では100種類以上の留め具を見分けることが可能とのこと。技術を開発したのはアトランタのPartpic社、2016年にアマゾンに買収されたスタートアップです。Partpicは画像認識技術で部品を検索・購入するシステムを手掛けています。シードラウンドで200万ドル(約2.2憶円)超の資金調達を行ったとの報告もあります。

アマゾンはこの機能のリリースについて正式に発表していません。しかしメディアTechCrunchの取材に対して、数週間以内に全てのユーザー向けに新機能を公開すると回答しました。

カメラでスキャンし、正確に部品を表示

新機能は、Amazonアプリから利用できます。検索ボックスの隣にあるカメラボタンをタップし、「Part Finder」を立ち上げます。そして紙のような白い背景に、対象となる部品を設置。アプリの指示に従い、カメラを傾けて対象が画面の中心に来るようにセットします。アプリは部品をスキャンし、検索結果を表示します。

また続く画面では、情報を追加して検索結果の絞り込みを行います。例えばネジの頭が平らか、穴の形、といった情報を入力します。ただし検索がどの程度スキャン結果に依存するのか、ユーザーの入力情報がどこまで使用されるのかは不明です。

「Part Finder」の機能は現時点でiOSのみ対応が予定されており、Android版のリリースは未定となっています。

コンピュータービジョンを活用

今回の部品を検索する技術には、ARではなくコンピュータービジョンが用いられています。厳密に言えば、アマゾンは「Part Finder」がPartpicの技術を用いていると公表していません。しかしPartpicのCEO、Jewel Burks氏はTwitterで今回の技術に関し自社の社員の名前を挙げており、技術協力したことがうかがえます。

アマゾンのアプリには、これまでにも商品の試し置きが出来る機能「AR View」などが搭載されました(米国内のみ対応)。また同社はARに関する特許も複数取得しており、今後も最新技術とショッピングの融合を進めると考えられます。

(参考)TechCrunch


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