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業界動向 2022.09.30

VRコンサートのAmazeVR、約1,700万ドルを調達。アーティストとの契約強化へ

9月27日、VRコンサートを運営するAmazeVRは1,700万ドルの資金調達(約25億円、2022年9月30日時点)を実施しました。今回得られた資金は、アーティストやマネージメント企業、レーベル、出版社とのパートナーシップ拡大に使用される予定です。なお、本調達により同社の累計調達額は約4,780万ドルに達しました。

本調達は、シリーズBラウンドで実施されました。Mirae Asset Capitalが主導し、Mirae Asset Financial Groupの子会社であるMirae Asset Venture Investment、CJ Investment、Smilegate Investment、GS Futures、LG Technology Ventures等の既存投資家が参加。韓国のエンターテインメント大手CJ ENMとモバイルゲームメーカーKraftonも、新たな戦略的投資家として参加しました。

米アーティストとの契約も進行中、韓国での合弁企業立ち上げも

AmazeVRは、バーチャルコンサートプラットフォームを運営するロサンゼルスのスタートアップです。アーティストの映像を間近で見られる、没入型音楽体験の実現に注力しています。

2022年7月には、韓国最大規模の総合エンターテインメント企業であるSMエンターテインメントとジョイントベンチャー契約を締結。韓国・ソウルを拠点とする合弁会社「Studio A」を立ち上げ、没入型VRコンサート制作の事業計画を発表しています。

今後、同社は得られた資金で、アーティストやそのマネージメント企業、レーベル、出版社とのパートナーシップを拡大する予定、とのこと。現在、パートナー候補として米国のトップアーティストと交渉中であるとも明かしています。

VRコンサートツアーは「稼働率が高い」?

本調達に際し、AmazeVRの共同CEOであるSteve Lee氏は、「私たちは、技術の向上と最高級のバーチャルコンサートの開発を継続するために、人工知能エンジニア、Epic GamesのUnreal Engineエンジニア、視覚効果のVFXアーティストを増員する予定です」とコメントしました。

併せて同氏はメディアTechCrunchに対し、2022年夏に開催した歌手のミーガン・ジー・スタリオンとのVRコンサートツアーが「観客動員率は約75%、15%~20%とされる劇場の平均稼働率の約4.3倍だった」と語りました。このコンサートは映画館で上映。チケット価格が映画館平均チケット価格の約2.5倍の20〜25ドルだったため、同社はコンサートの成功をアピールする意図があるものと思われます。

(参考)TechCrunch, PR Web


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