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AR/MR 2018.06.29

新宿や梅田にも欲しい…… 駅のAR道案内、スウェーデンで

スウェーデンの首都ストックホルムで、駅での案内をサポートするARアプリが開発されました。ARを活用することで、多くの旅行客が駅をスムーズに利用する助けになると期待されています。

毎日20万人以上が利用するハブの駅

スウェーデンのストックホルム中央駅はこの国の交通の中心となっているだけでなく、周辺諸国でも最も利用者の多い駅です。企業関係者から旅行客や近隣住民、毎日20万人以上の乗客が利用しています。

同駅を運営するJernhusen AB社によれば、この駅が目標としているのは「魅力的で機能的、かつアクセスしやすい場所であること。利用者の旅を描いて奇異なものにし、リピーターを増やすこと」だと言います。

目的地を入れると、行くべきホームへ案内

この夏ストックホルム中央駅が導入するのは、SJ Labsが開発したスマートフォン向けARアプリです。乗客がこのアプリを使うと、自分が乗る列車のプラットホームへの行き方などの案内を見ることができます。

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使い方は簡単です。アプリをダウンロードし、QRコードをスキャン。目的地を入力してスマートフォンのカメラをかざすと、実際の景色に重なって、デジタル情報の道案内が表示されます。これを見ながら、無事に目的の電車に乗ることができるのです。

現在このARアプリはトライアル版で、正式リリースは2018年秋を予定しています。またストックホルム中央駅はこの夏に改修工事を予定しており、乗客が通常と異なるルートを取る必要も出てくる見込みです。このような課題に対しても、ARアプリが助けになると期待されます。

SJ Labsの語る開発経緯

SJ LabsのClaes Lindholtz氏はアプリ開発の経緯について、メディア・TIMELINEの取材に対して次のように答えています。

TIMELINE:なぜこのような案内のアプリが必要だと考えたのですか?
Lindholtz氏:
ストックホルム中央駅で正しい道をたどるのはとても難しく、乗り換えにも苦労します。この背景に加え、今年の夏から3年にわたりストックホルムで大規模な工事が行われることから、更に目的のルートを見つけるのが困難になると考えました。

TIMELINE:ARの案内アプリは、旅行客が道に迷うトラブルの解決に役立つと思いますか?
Lindholtz氏:
まだ利用者のフィードバックを受けていませんが、役に立つと考えています。またこの最新技術は常に進歩しており、どこまで改良できるか楽しみです。もちろん正式リリースは、ユーザーから良い評価を得られた時に行います。早ければ今年の秋の予定です。

TIMELINE:なぜインフラ工事の時期と合わせてトライアルを実施するのでしょう?
Lindholtz氏:
この夏は8週間にわたってストックホルムから一部地域への運行がストップします。乗客にとっては、迷わず乗り換えすることがますます難しくなるでしょう。我々の目標は、このように通常のサービスが妨げられている中でも、乗客の旅を手助けすることです。

ARを使った道案内はグーグルヤフーなどで検討されており、アップルでの開発も噂されています。旅を助ける手段として、地図アプリに続く便利な機能になるかもしれません。

(参考)TIMELINE


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