エピックゲームズの「Unreal Engine」やユニティ・テクノロジーズの「Unity」のようなゲームエンジンは、VR開発にも使用されています。Unityは最新のバージョン5.5へのアップデートを実施し、新機能と改善を加えました。その中には、マイクロソフト社のMRデバイスである「HoloLens」への対応(Microsoft Holographicのサポート)が含まれていることが明らかになりました。
Unityのブログ記事には次のように書かれています。「Microsoft HolographicのサポートはUnity 5.5に含まれています。 また、ホログラフィックエミュレーションをUnityエディタに導入することでワークフローを改善しました。 HoloLensのアプリケーションを作成する開発者は、実際のHoloLensデバイスを構築して展開することなく、Unity Editorから直接デザインのプロトタイプ作成、デバッグなどを行うことができます」
また、新しいパーティクルシステム、ラインレンダラーコンポーネント、改良されたアニメーションウィンドウ、新しいスプラッシュスクリーンツール、「Look Dev」という実験的ツールも追加されました。アップデートの詳細は下記のとおりです。
特徴:
・HoloLensのサポートを開始。
・ホログラフィックエミュレーションエディタの追加
変更点:
・Oculus TouchとOculus Remoteを標準のジョイスティックに追加。
・OpenVRコントローラを標準のジョイスティックに追加。
改善点:
・GUIエレメントがシングルパスステレオレンダリングで動作するように変更。
・UnityEngine.VR.InputTracking.GetLocalRotation()とUnityEngine.VR.InputTracking.GetLocalPosition()を使用して、Oculus TouchとHTC Viveコントローラの位置と向きを取得可能に。
・VRデバイスのネイティブプラグインサポートを更新。 ユーザープロジェクトのプラグインは、使用時にネイティブVRプラグインを上書きするように。
APIの変更点:
・PhotoCapture.StartPhotoModeAsyncからプレビューモードのパラメータを削除。
・空間マッピングコンポーネントAPIの変更:
・ “Custom Render Setting”プロパティを“Render State”に変更。
・”Custom Material”レンダリング設定を“Visualization”に変更。
・“Custom Material” を “Visual Material”に変更。
・”volume”プロパティを”volumeType”に変更。
・”sphereRadiusMeters”を”sphereRadius”に変更。
・”boxExtentsMeters”を”halfBoxExtents”に変更。
・”lod”を”lodType”に変更。
修正点:
・VRサポートが有効になっているが、実際のデバイスドライバをロードできなかった場合のクラッシュを修正。
・グローバルフォグの標準アセットをVRで使用した場合のレンダリングの問題を修正。
・VRサポートが有効になっているときに、Graphics.DrawTextureが正しくないスクリーン位置に画像を配置する問題を修正。
・Deferred Rendering、MSAA 、Blur Image Effectを使用した際、黒い画面をレンダリングする問題を修正。
(参考)
Unity 5.5 Launches, Bringing Support for Microsoft Holographic
http://www.vrfocus.com/2016/11/unity-5-5-launches-bringing-support-for-microsoft-holographic/
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