オンラインゲームプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」は、新機能追加を含むアップデート計画を発表しました。アバターの表情をよりリッチにする機能や、「没入型広告」などを随時リリースする予定です。
「Roblox」はプレイヤー自身がゲームを制作したり、他のプレイヤーが作ったゲームを遊べるプラットフォームです。ここ数年で大きな成長を遂げており、日間ユーザー数(DAU)は5,400万人を突破しています(Statista調べ)。
ユーザーの表情を、アニメーションや映像でアバターに再現
本発表は、9月9日〜10日の2日間で開催された招待制年次イベントである「RDC 2022(Roblox Developers Conference 2022)」にて、開発者やクリエイター向けに公開されました。
発表によれば、ユーザーの表情をアバターにより忠実に再現できるような新機能「Facial Animation」が登場予定。今後数週間のうちに、Roblox Marketplaceにてリリースされるようです。ユーザーはアバターを通して、従来よりもよりきめ細やかな感情を表現できるようになる、とのこと。さらに来年には、アバター上に「自身のウェブカメラの映像」を表示する機能も追加されると言及しています。
表情だけでなく、体全体のキャプチャも可能に。
最近リリースされた開発者向けツールの「Animation Capture」には、最新の機械学習モデルが活用されています。どのデバイスからでも、たった数分でプロ仕様のアバター用のアニメーションを作成可能。デベロッパースタジオで、本機能ベータ版のボディ用およびフェイス用が使用できます。
没入型広告を来年に実装予定
またRobloxは、来年、プラットフォーム上に没入型広告を実装するとも発表しました。開発者らが、「Roblox」を通じて収入を得る方法を多様化させる目的です。
(Roblox提供。画像左が広告ポータル、中央はテレビ型広告映像、右がポップアップショップ)
開発者やブランド関係者は、ユーザーがエクスペリエンス(Roblox内のゲーム)間を移動できる広告ポータルを構築できる、とのこと。開発者にとってはさらなる収益化の、ブランド関係者にとっては自らのコミュニティにより多くのユーザーを招き入れる絶好の機会となる見込みです。
プレイ推奨年齢の規定やゲームファンドの設立も
Robloxは、各エクスペリエンスごとのプレイ推奨年齢を規定する「Experience Guidelines」を公開。保護者は、推奨年齢に基づいたペアレンタル・コントロール機能を利用し、子供の各エクスペリエンスごとの利用を制限、管理できます。
また13歳以上のユーザーは、音声機能のあるエクスペリエンス上で会話ができるようになったとのこと。この機能の登場後、約100万件にも上るエクスペリエンスで音声コミュニケーションが実装されたようです。
そのほか、次世代のエクスペリエンスを開発するため設立されたゲームファンドに、新たに1,000万ドルが拠出されたことも発表されています。現在の総額は3,500万ドルに達しています。ゲームファンドを利用して制作された作品はYouTubeにて公開されています。
(参考)RDC22