実写360度映像にCGを楽々合成 Unity 2017ベータ版を使用

5月1日からUnity Technologiesが開催しているVision VR/ARサミットの基調講演では、ゲームエンジンのUnityを使い、実写の360度映像にリアルタイムCGやインタラクティブな要素を組み合わせるデモンストレーションが行われました。

実写映像を2層に分け、間にCGを設置

Unity TechnologiesのVR/AR/FilmシニアプロダクトマーケティングマネージャーであるNatalie Grant氏は、VFXスタジオMiradaがUnity2017ベータ版で制作したインタラクティブな360度映像を紹介しました。

 

https://www.youtube.com/watch?v=BvSwya5G2eI

360度カメラは東屋の中に置かれ、公園を映しています。映像では、公園の外には恐竜が現れ、空には鳥が羽ばたいているように見えます。この恐竜や鳥は合成したリアルタイムCGでありながら、東屋の柵によって遮られているのが分かります。

これは、映像を2つのレイヤーに分けることによって実現されています。

Unityでは、360度映像を球面に映し出されたオブジェクトとして扱います。この球面を2層用意し、外側の球面には元々の360度映像を、内側の球面には東屋の柵などの近くにあるもの以外を透明にする「アルファマスク」を適用します。

これにより、2つの球面の間に置いた3Dオブジェクトが実際にその間を通っているように見せることができ、手軽かつ安価な実写CG合成が可能になります。

CGを組み合わせて魅力的な360度映像体験を

また講演では他にも、移動先を示すテキストやマーカーを360度映像内に配置して、「見つめる」ことでスムーズに別の視点の映像に切り替わる「凝視による移動」の制作方法も実演しています。

さらに、鳥が太陽にかぶさった時に強い光で見えなくなる演出を実現するために、元の映像の太陽をリアルタイムのレンズフレアと置き換えるなど、より現実感のある360度映像体験を作り出すノウハウを紹介しました。

Unityではこうしたシンプルなテクニックで、360度映像を魅力的なインタラクティブコンテンツに作り変えることができる、とのこと。

Unityの最新版であるUnity 2017は、現在ベータ版を公開中です。

(参考)
Road to VR / New Unity Tools Bring Interactivity and Real-time CGI to 360 Video, Now in Beta(英語)
http://www.roadtovr.com/new-unity-tools-bring-interactivity-real-time-cgi-360-video-now-beta/

Mogura VRはRoad to VRとパートナーシップを結んでいます。

この記事を書いた人

  • 力触覚を中心としたバーチャルリアリティを専攻する学生。幼少期から趣味でゲーム開発を行い、やがてVRにたどり着く。現在はコンテンツ開発やデバイス開発を勉強中。

    Twitter:@FoltTenor

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