Oculus Story Studio、VRで手描きイラストを描けるツールを使ったアニメーション作品を発表

アメリカで開催されているサンダンス映画祭に合わせて、Oculus Story Studioは2つの新たな発表を行いました。その中の一つが、新たなアニメーション作品『Dear Angelica』とその制作に使われたツール「Quill」の発表です。

Oculus Story Studioは、Oculus社内に設けられたVR映像制作の専門スタジオで、ピクサーの元ディレクター Saschka Unsel氏の下、映像製作者やゲーム開発者が集まり、映像作品の制作を進めながら、VRにおけるストーリーテリングの模索を進めています。これまで『Lost』、『Henry』の2作品の制作が明らかになっていました。

今回、発表された3作目となる『Dear Angelica』は手描きイラストによるアニメーション。主人公のティーンエージャー・ジェシカが小さい頃にお母さんから聴かされたお話を思い出してたどるストーリー。魔法のような夢物語の世界が広がるとのこと。

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この『Dear Angelica』の制作には、Oculus Story Studioの内製ツール「Quill」を使って制作されています。Quillは手の動きを認識し、VRの中で自然と手を動かすことのできるOculus Touchを使って手描きイラストをVR内に描くことのできるツールです。Oculus Story Studioは、このツールによりこれまで平面のキャンパスに絵を描いていたアーティストがVRコンテンツ制作に取り組めるようになる、と記しています。

Quillの紹介動画はこちら。

https://www.youtube.com/watch?v=-rvwcGxEUGM

これまでOculus Touchを使った制作ツールのデモとしては『Medium』と呼ばれる直感的な3D造形(スカルプティング)ツールがありました。Quillはそのイラスト版とも考えることができます。また、Mediumが2015年9月に筆者が体験した際にはまだデモ用としての側面が強かったのに対し、実際の作品に使用しているという点でツールの完成度の高さも伺えます。

Oculus Story Studioは、サンダンス映画祭で、Oculus Story StudioのみならずVRSEやJauntなどVR向けの360度映像を制作しているスタジオを紹介する動画を公開しています。

なお、今回紹介した『Dear Angelica』は2016年内にOculus Rift向けにリリース予定です。

(関連記事)
映画の制作手法が通じないVRでの”体験”の制作。OculusがVRシネマ『Lost』の制作から学んだ5つの教訓。

(参考)
Oculus Story Studio公式 / Oculus Story Studio Previews ‘Dear Angelica’ at Sundance 2016
https://storystudio.oculus.com/en-us/blog/oculus-story-studio-previews-dear-angelica-at-sundance-2016/

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この記事を書いた人

  • KFtb1VIM

    慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。
    現実を進化させることができるVRに無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。これまでに体験したVRコンテンツは展示、配信合わせて500作品以上。現在ももちろんコンテンツを体験し続けており、VR業界の情報集約と提供、コンサルティングに強みがある。また、海外の主要なVRイベントでは必ず現地に足を運び、取材やネットワーク構築を行っている。2016年は6回渡米。

    Twitter:@tyranusii

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