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活用事例 2016.12.22

体験人数は既にのべ700万人 HTC、中国でVR体験店舗を1000店開設へ

12月19日、HTCと楽客VR(LaKe VR)は共同で、戦略的パートナーシップの締結を発表しました。パートナーシップ締結の第一弾として、HTCが提供するコンテンツ配信プラットフォームViveportのVRコンテンツが楽客VRのVRプラットフォーム「VRLe」に登録される予定です。

良質なVRコンテンツの不足がオンライン・オフライン双方の市場の懸念となる中、VRのエコシステム形成に注力するHTCは楽客VRとともにオフライン市場を重視する方針を示し、コンテンツ開発の支援だけでなく、開発者のマネタイズ支援も目標としています。

HTCと楽客VRが戦略パートナーシップを締結

今回の発表会は楽客VRのVR体験店舗の一つ中関村店で開かれました。現在、『Fancy Tangram』、『Arcade Saga』、『Front Defense』、『VR Escape the space station』、『Geocentric Myth』などViveportのVRコンテンツが店内で楽しめます。

パートナーシップの具体的形式は、楽客VRはVRLeを通じ、すべての体験店舗にViveportコンテンツを配給します。一方、Viveは関連する運営管理などを行うとのこと。

体験店舗はVRエコシステム形成の一環

HTC Vive中国地域責任者汪丛青氏

今のところ、VRコンテンツの体験店舗でマネタイズが実現できる店舗はごく限られていると見られています。オフライン体験店舗は既に存在していますが、まだ消費の「ゴールデンタイム」を迎えていないのが現状です。

HTC中国地域責任者の汪丛青氏によると、今はVRのエコシステムを築こうとしている段階。資金・技術・プロモーションを惜しまず、VR市場の活性化を目標としています。この意味では、オフラインでの体験店舗の力が必要です。オフライン体験店では、高価なPCやVRHMDを入手しなくても、ハイエンドVRデバイスをその場で実感することができるためです。まずはハイエンドなVR体験を人々に実感させることこそ、VRのエコシステムは発展が望めます。

楽客VRのCEO何文芸氏の話によると、2016年に楽客VRは既に700万人にHTC Viveを体験させ、ハイエンドなオフラインVRを提供したとのこと。

オンライン・オフラインそれぞれに適したVRコンテンツ

VRコンテンツ不足のために、オンライン・オフラインでのコンテンツの扱いを巡る問題も発生しています。たとえば、一部のオフライン体験店は、SteamなどのオンラインプラットフォームからVRゲームをダウンロードします。しかし、Steamのように一度購入すると何度も遊べるソフトをオフライン体験店舗で提供する行為は、開発者の利益に反します。

楽客VR CEO何文芸氏

何文芸氏の考えでは、オフラインでのVRゲームは必ず慣れやすい、学習コストが低いといった特徴を備えるべきで、開発者にアドバイスを行いオフライン体験店に適するゲームを作ることが大事だと述べました。汪丛青氏も、オフライン向きの開発者も存在しているため、コンテンツ生産の専門化、良質化にもつながると話しました。今後、HTCは『Arcade Saga』のようなオンラインゲームを取り入れるほか、楽客向けに「オフライン体験店専用」のゲームコンテンツを開発する予定です。

オンライン・オフライン市場は対立ではない

オフライン体験店はあくまでもVRデバイスが広く普及するまでの一時的な市場に過ぎないと考える人もいますが、汪丛青氏はそうは思わないとのこと。

映画を例にとると、今の時代ではスマホ、パソコンなどでいつでもどこでも自由に映画を楽しむことができますが、映画館はまだ存在しています。今後、VRでデバイスが必需品になっても、友達と一緒に体験したいとか、もっと高いレベルのを体験したいと考えたら、やはりオフライン体験店を選ぶ人もいるのではないでしょうか。

そして、何文芸氏と汪丛青氏は共同で「1000」の形をした氷の彫刻にシャンパンを入れました、これはHTCと楽客VRとの協力で、1000店舗のVR体験店をローンチすることを意味しています。

(参考)

HTC联手乐客VR强攻线下 汪丛青:线上线下市场不矛盾

http://news.87870.com/xinwennr-17378.html

※Mogura VR は、87870.comとパートナーシップを結んでいます。


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