ソーシャルVRの先駆け『AltspaceVR』サービス終了へ

VRの中でアバターを介して会うソーシャルVRサービス『AltspaceVR』を運営するAltspaceVR社は、同サービスの閉鎖を同社のホームページにて発表しました。サービスは太平洋時間8月3日19時(日本時間8月4日11時)をもって利用不可能となります。

ソーシャルVRの先駆け的存在

AltspaceVRは、ユーザーはアバターを作って同じ部屋に入ることで、話をしたり、一緒にゲームをしたり、動画を見ることなどができいわゆるるソーシャルVRサービスです。フェイスブック等が「ソーシャルVR」という言葉を使う依然からサービス計画し、Oculus Rift開発者版でアクセスできるベータ版も公開してきた先駆的な存在です。

https://www.youtube.com/watch?v=s_NOiLrA-Fc

一般公開以降は、対応デバイスを増やし、スマートフォン経由で電話をかけて友達をVRに呼び出す機能や一般の開発者がAltspaceVR内の機能を開発できるツールの公開など、拡張を行ってきました。VRヘッドセットを持っていないユーザーもアクセス可能です。

同社によると、月間35,000人ほどが利用しているとのこと。VR市場の規模から考えるとかなり多くのユーザーがアクセスしているとも考えられます。1ユーザーあたりの平均アクセス継続時間は1日35分。AltspaceVRでは、コメディアンによるショーなどさまざまなイベントを実施し1,000名の参加者がアクセスすることもあった、と報告しています。

続かなかった資金調達とVR市場の立ち上がりの遅さ

「とても悲しいお別れ(A very Sad Goodbye)」と題したポストには、サービス閉鎖への同社の忸怩たる想いと今回の閉鎖の経緯が記されています。

Altspace社はこれまでオンライン上の自然なコミュニケーションの実現を目指し、非常に早い時期から『AltspaceVR』のサービスを運営してきました。そして、2度にわたり資金調達を行ってきました。2014年に570万ドル、2015年8月に1,000万ドルの投資を受け、これまで約20億円ほどの資金を集めています。

Altspace社は「スタートアップとして投資家からサポートを得てきたが、最後に投資を得たのは2015年。次のラウンドの資金調達を得なければならなかったが交渉に失敗しました。交渉の失敗とVR市場の立ち上がりが遅れていることで、我々の投資家からこれ以上の投資を受けることが難しくなりました。」と公式サイトに記しています。

AltspaceVRでは太平洋時間8月3日のサービス最終日にVR内でパーティが行われます。

ソーシャルVRは、フェイスブックなどが非常に力を入れているVRの活用分野の1つです。BigscreenやVRChat、Cluster.などAltspaceVR以外にも様々なスタートアップが参入しています。

(参考)
Altspace公式
https://altvr.com/good-bye/

この記事を書いた人

  • 慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、環境省に入省。環境白書の作成等に携わる。ECベンチャー勤務を経て、現Mogura VR編集長、株式会社Mogura代表取締役社長。
    現実を進化させることができるVRに無限の可能性を感じ、身も心も捧げている。これまでに体験したVRコンテンツは展示、配信合わせて500作品以上。現在ももちろんコンテンツを体験し続けており、VR業界の情報集約と提供、コンサルティングに強みがある。また、海外の主要なVRイベントでは必ず現地に足を運び、取材やネットワーク構築を行っている。2016年は6回渡米。

    Twitter:@tyranusii

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