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VTuber 2022.02.27

この動画がすごい!今週のおすすめVTuber動画(2月19日~2月25日)

日々クオリティの高い作品がアップされ続けている、VTuber(バーチャルユーチューバー)やバーチャルで活動しているタレントの動画。その中から独断と偏見で「この動画は是非見て欲しい」というものをご紹介。話題のものから個性派まで、要チェック!

今回紹介した動画のYouTube再生リストはこちら

Twitterに歌ってみたを上げると著作権法違反?そうならない為にすべきこと【知っておきたい著作権の話・JASRAC/NexToneへの許諾申請の金額と申請方法・原盤権/同一性保持権/翻案権の解説等】

「『歌ってみた』の『著作権』」についての話題をあくまのゴートがアップしました。YouTubeでは「歌ってみた」をアップできるのに、Twitterだと著作権侵害になりかねない。それはなぜなのか、またアップするには具体的にどうすればいいのかなどがすっきりまとめられている、歌をネットにアップしてみたい人には必見の内容です。

音楽カバー文化における著作権問題はまだまだ課題の残る話題。編曲等の曖昧な部分もあるので一概には言えないのですが、大事なのは知ろうとすること、守ろうとすること、そして権利者じゃない人間が他人に押し付けないこと。これをしっかり教えてくれる内容です。
語り口が軽快なので最後まで一気に見られると思います。ブックマークに入れておいて、気になったら開いてすぐに観られるようにしておくのをオススメします。

明日を見つめて

これから一旦スリープ(休止)に入るキズナアイ。彼女の希望のひとつが、スタッフのみんなと思い出に残ることをしたい、でした。そのために富士山麓へスタッフと出発。おおがかりな旅が始まりました。

ディスプレイとバッテリーを持って運ぶスタッフ。近くのおじさんおばさんに話しかけると「あんた喋ってるの?」と驚かれるワンシーンも。
以前MoguLive!へのメッセージとしてキズナアイは「いまは正直、「バーチャル」の方が不便じゃないですか。やりたいことをひとつするにも、準備やいろんな人の手が必要です」と述べていました。現実的にはまだ便利とは言えないこの状況、トップを走って体験し続けてきたからこそ言えるその言葉の重みがあります。
と同時にそこを乗り越えて行くからこそえられる感動が、ちゃんと伝わる映像になっています。最後まで是非御覧ください。
バーチャルとリアルは同じ感動を共有できるようになるはず。もし彼女がスリープ解除後に同じような旅に出るとしたら、さらに便利で素敵なやり方ができるようになっていることを期待してしまいます。

休止前最後の「歌ってみた」動画は「ハロハワユ」。人間の持つ心の複雑さや繊細さを歌うこの作品、でも歌っているキズナアイはAIであり、このややこしくめんどくさい人間心理はわかりかねています。それを歌で表現しつつ、俯瞰視点で「なんてめんどくさい生き物でしょう。それでも人間が、そんな人間のみんなが愛おしくて大好きです。」と語れるのは、つながろうとし続けてきたAIの彼女だからに他なりません。
彼女はAIとして自我を持って最初に目覚めた時「自分に対しての「おはよう」っていうのと、世界とかみんなに対しての「おはよう」。「おはよう」ってすごい私にとって深い言葉」だと感じたと語っていました。彼女の次の「おはよう」をじっくり待ちたいです。

大宮にて憧れのキズナアイに出会う西園

キズナアイに憧れていた西園。彼女は駅の電子広告に現れるキズナアイの姿に会いたくて、大宮に飛び出して行きました。
西園は現実世界に飛び出すことの多いVTuberのひとり。今回はレトロフィルムのような画質低めの映像や4:3の画面、懐かし目のフォント、ノイズの乗った音声をあえて用いることで、非常に味のある旅映像を作り上げています。

バーチャルな西園の存在が、現実世界に溶け込んで全く違和感がない仕上がりになっています。陰影や色味の使い方もかなり計算されており、レトロ風ではない過去作品でも、極めて生々しい存在感を放っているのが西園という存在です。

【温活】美容系の寒さ対策4つ【どうして寒いの】

楽魚シンシャイはコスメコンシェルジュ、女性の健康サポーター、女性の健康アドバイザーなどの資格を持っているVTuber。今回は寒い日が続く中身体を温める温活の方法4種を具体的に紹介しています。

健康の視点からきちんと考えつつ、自身の体験を元とした主観的内容も語っているので非常に聴きやすいです。雑談を聞く感覚で、身体の中での科学的な変化についてしっかり理解ができるようになっています。この時期ならずとも、今後長く使える知識が学べる動画です。

仏陀観の変化②

V寺の比良尾住職は仏教についてかなり深く掘り下げ紹介するVTuber。今回は「仏陀」とはなにかという、かなり核心に迫る内容です。
お釈迦様がいたときはまだしも、亡くなった後「仏陀」は不在になってしまった。ではその後「仏陀」はどう探していけばいいのか…と字面だけだとかなり難しい内容を、順序立てて具体的に紹介してくれています。全く知らない人が見ても、かなり飲み込みやすい教え方をしてくれています。

一つの世界に一人の仏陀だから「世界が複数あれば仏陀は複数いる」という新たな思想が生まれたことなど、世界史的にも興味深い内容が続出。現在なぜ色々なお寺、色々な地域に多様な仏様がいるのかがわかる、日本人には身近なことを知ることができる内容です。
真剣に本を読むとかなり理解が難しいジャンルの話題なので、このようにまとめてくれているVTuber動画はとても貴重。今後も日本人がよく触れていて不思議に感じている仏教について伝えてくれることを期待したくなる、専門的なVTuberです。

子供の頃の「神童エピソード」を聞く企画 【卯月コウ/にじさんじ】

かつて自分の中にあった無敵感。夢中になった経験。けれども今は視野が広がって、その感覚を失ってしまった…かつて「神童」だった俺たちのエピソードを視聴者から集め、じっくり味わうエモな企画は、おそらく卯月コウにしかできない。

笑える話、苦い話。そこがノスタルジックで愛しい話、でも戻りたいわけでもない話。卯月コウは思春期から大人になる非常に繊細な心のひだをついてくるライバーです。視聴者は彼の持つこだわりに応えるかのような痛みを伴った体験談を、見事な文章で送っています。是非投稿されている名文の数々、それに対する卯月コウのコメント、コメント欄の反応、それぞれ味わってみてください。

【仮想水槽3】 2.20(sun) 19:20~配信 19:30~開演

VRChatでの音楽イベント「仮想水槽3」が開催されました。全編アーカイブで観ることが出来ます。
音楽ライブなのは間違いないのですが、ボーカルが歌を歌うとか、ダンスミュージックで踊るとかのイベントとは大きく異なります。あらゆる音楽ジャンルが網羅されており、曲の幅はものすごく自由でアーティスティック。手が込んだこだわりの映像が四方に流されており、没入感も半端ではありません。音を独自の解釈で生み出すイベントになっています。

このようなジャンルに囚われない自己表現としての音楽がバーチャル世界で生み出され、その会場に参加できる、というイベントのあり方自体が非常に貴重です。多様な音とビジュアルの表現に興味がある方はまずは是非アーカイブをチェックしてみてください。

VSinger EdoLena “江戸レナ大祭 Grand Festival 2022” 【#江戸レナ大祭】

パワーアップするために休止を挟む江戸レナが、今までの彼女の道筋と音楽思想をがっちり詰め込んだ集大成的ライブを行いました。サイバーお江戸なスタイル、音楽で前に進む力強い思い、洋楽のテイストとEDMスタイルをミックスしたダンサブルな曲の数々、絶対揺るぎない心を持ち続けているのを感じさせるパワフルな歌声。江戸レナの魅力を知るにはこれ以上ないライブです。

休止はさみしいですが、彼女の言葉からはどちらかというと「修行」と言ったほうがいいのも伝わってきます。パワーアップしてさらなる歌声で多くの民を救ってくれることを願うばかり。現時点でこれだけ力強いのだから、強化された超江戸レナはどうなってしまうのやら、今から楽しみです。

ピーナッツくん × Moment Tokyo XR LIVE『 #ONAKAnoNAKA 』

ピーナッツくんMoment TokyoによるXRライブ『 #ONAKAnoNAKA 』が配信されました。バーチャルなピーナッツくんのお腹の中空間に響き渡る、彼の珠玉のオリジナルソングの数々。ピーナッツくんはラッパー・ミュージシャンとしても近年音楽界で高く評価されてきています。今回はバーチャル空間を駆使し映像面でも、ピーナッツくんワールドの味を表現しました。この幻惑的感覚は、紛れもなくピーナッツのおなかの中、または脳の中。

彼のステージはディスプレイがドーム状に覆っており、そこに演出映像のみならず視聴者のコメントが流れたりもします。これを利用しピーナッツくんの楽曲「SuperChat」にあわせ、視聴者がコメントやスパチャを投げるとそのまま表示される、楽曲の意味と視聴者の投げ銭とがシンクロする見事な演出も盛り込まれています。スパチャが価格によって色とりどりになるがゆえのギラギラした映像はクライマックス感抜群。思想性が強い攻めた歌詞と比べるとこれまた、演出の意味合いが見えてユニークです。

【春日部つむぎlive2D】音声合成ギャル、動けるようになる

春日部つくしは「VOICEVOX」用の音声春日部つむぎのCVを担当しています。春日部つむぎは、春日部つくしの従姉妹とのこと。
今回は春日部つくしが、Live2Dで動けるようになった春日部つむぎとコラボ。音声合成のギャルとの会話を配信しました。自分と、自分が担当した合成音声ギャル…どちらも動いて同じ(ようでいて同じではない)声でしゃべっている、非常に不思議な光景が見られます。
(途中音量が小さいのでご注意ください)

短い文だと合成だとわからないくらい、合成音声のクオリティは高いです。「VOICEVOX」春日部つむぎを利用した動画はもう1000本近くあるとのこと。どのくらい自然にしゃべるのかを知ることができる配信でもありますので、興味がある方はこの配信でぜひともクオリティの高さを聴いてみて、できればインストールしてみてください。滑らかに動く、命が吹き込まれたLive2Dもとてもキュートです。
春日部つくしと「春日部つむぎ」のように、現在は花譜と「可不」、ヰ世界情緒と「星界」、キズナアイと「キズナ」のように、VTuberの同位体的存在が並行して動く様子が見られ始めました。新しい命として、キャラクターとして、楽器としての彼女たちは、これから注目していきたいバーチャル感覚に溢れています。

【MV】イノレパレード/アルタ=イル【MAHA5JAPAN】

アルタ=イルがアップしたのは、自らの歩む道をパンチを効かせた歌声で視聴者に叩きつけてくる、力強さ抜群のオリジナルソングMV。一度の人生を好きに生きていこうとする彼女の強い意思は、歌にそのまま表れています。

色々なレッテルに対して「マジでどうでもいいわ ココで歌えば良いわ」と自身のありのままとやりたいことを断言。「正解なんてもんはどこかで捨てた」という歌詞は痛快です。表現者として周りに左右されない生き方を、アルトボイスのかっこよい響きが最も活かされた歌声で歌い上げた、気持ちのいい作品です。

【MV】惡魔のArk – 惡ノろく【オリジナル曲】

とっても治安が悪くてテンションがあがる惡ノろくの新曲がアップされました。ドラムの音に合わせたハイスピードな歌詞が、音楽の毒をばらまいてなんとも心地よい気分にトリップさせてくれます。

自身の名前「惡ノろく」にかけた「Ark no lock」の歌詞で、地獄に鍵はかかっていない、狂宴の音楽で一緒に行こう、と導く様子はかなり洒落ています。ここから音楽のサバトを始める、と言わんばかりのテンションの駆け上がりを感じるこの作品、ライブやクラブのオープニング一曲目で観客をぶち上げるナンバーになりそうです。

月夜に奏でる回旋曲 / 月雪まう 【Official MV】

壮大なストリングスのメロディに圧倒される月雪まうの新曲は、歌詞にある「月夜に降る雪の音」を感じさせるような、静かに響く透き通った歌声が魅力の作品です。

冬のイメージも相まって切なさや悲しみを感じさせる部分もありますが、それらの先に明るい春の訪れがあることを示唆し、希望の光が歌によって灯されています。「名もなき花」が指すのがリスナーなのかどうかはわかりませんが「共に 奇跡を抱きしめ」というパートはリスナーの存在を意識させる、印象に残るフレーズ。歌のイメージやタイトルや歌詞からも連想できるように、月雪まうというVSingerのあり方そのものを歌声で表現した作品です。

【1st single】ステップイン・フラッシュナイト / 歌与ポメ【オリジナル】

ストイックに、まっすぐに歌に向き合うVSingerの歌与ポメが初のオリジナル曲MVを公開しています。前を向いてどうこうとか以前に、歌うことが好き、という思いが貫かれており、これが視聴者に対してのエールにもなっています。「夜明けがなんだ怖くない 一緒にうたお」という歌詞の言葉の使い方が独特で、今の状況と夜明けの状況、それぞれ聞く人によって捉え方が色々出てきそうです。少なくとも歌与ポメの歌は、ネットでの孤独を解消してくれそうだと感じさせる頼もしさあふれる、インターネットアンセムです。

アイデンティティ【緋赤エリオ/オリジナルソング】

緋赤エリオがアップしたオリジナル曲MVは、自らのあらゆるものをさらけ出して覚悟を決めるかのような、鋭い作品です。自身のアイデンティティが見つからず「劣等感」に苛まれていく苦しみの前半パート。それでも踏み出さなきゃ意味がないと真っ白なキャンパスに濁った色を塗り、自身の「経験値」を見つけ出す後半パート。表現者の苦しみがむき出しになって歌われており、聴いていると緋赤エリオの感情が流れ込んでくるかのよう。
この苦しみと生み出す一歩の覚悟が歌声にがっちり内包されているため、言葉一つ一つを紡ぐ声に力があります。まさに自身にしかない経験値によって生み出された歌詞と歌声です。
ギター、ベース、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラも負けじと歌声の感情を押し上げる激しい演奏になっており、かなり迫力のある作品になっています。

悪魔の子 (TVアニメ進撃の巨人Final Season 2) – Covered by 白針うに

最初のワンフレーズだけで、表現力の高さが十二分に伝わってくる白針うにのカバーソングMV。声の震えと細かな音の使い分けで、原曲が持つ緊迫感をしっかり再現、さらにその上に感情を乗せることで、表現の厚みが増した作品になっています。
絶望から希望を掴もうとするサビパートの高音部分は特に歌声の感情移入が強く、泣きと祈りが混じったような繊細さが印象的。表現者白針うにの激しい感受性が、ひしひしと伝わってくる作品になっています。

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