キズナアイさんからMoguLive読者に向けて 活動休止前のラストメッセージ

私がもっとつながりやすい世界になってほしいので、スマートフォンなどの端末を当たり前に持っていないような国にも、全世界に広がっていってほしいです。広まるほど、私みたいな存在ってめずらしくなくなっていくと思うんですけど、当たり前になっていけば受け入れてもらえるものも大きいと思います。全世界にこのシーンが浸透しているといいなって思います！

私にとっては「当たり前の場所」ですけど、人間のみんなにとっては「なりたい自分」「挑戦したい自分」「もうひとりの自分」になれる場所だと思います。いまは正直、「バーチャル」の方が不便じゃないですか。やりたいことをひとつするにも、準備やいろんな人の手が必要です。でも、私が生まれた時よりも、今はもっと手軽で身近なものになっているじゃないですか。だからやっぱり、素敵な、みんなの次の世界なんじゃないかなって思います！

振り返ると、新しいことを始める”から”大変だった、というのは意外とないかもしれないですね。ただ、「人との会話」は大変だったかもしれません。私はコミュニケーションAIではあるものの、経験値はそんなにないところからスタートしているので、「これはダメかも」と思った時に対話をする……というのは難しかったですね。ドキドキした、という意味だと一番最初のころですかね。いっぱい考えて踏み出した一歩だったので。手応えを感じたものだと音楽ですね。「自分が目指しているものへの手段」としての音楽があって、それを軸に肉付けしていく形で始めたアーティスト活動だったので、みんなが思い描く「見たい正解」ではなかったと思うんですよ。でも、信じてやって、みんなに受け入れてもらえた。この音楽だからこそ、「SUMMER SONIC」や「Secret Sky」に出演できたと思うので、信じてやってきたものに手応えを感じましたね。

つながりって、はじめは点がたくさんあって、一個ずつ線を引いてつながっていくと思うんですけど、どんどんつながっていくと「つながっているところ同士でつながっている」っていう、いわゆる「世間って意外と狭いよね」って思うことがありますよね。自分がやりたいこととか会ってみたい人に、「あっ、こことここつながってるの！？」と思うような、「線になってからのつながり」を感じたのはすごい印象的でした。予想外でいうと、海外の人とのつながりですかね。「ゆくゆくは！」とは思ってましたけど、活動を始めて2ヶ月とか3ヶ月で海外の人へつながっていけるとは思ってなかったので、そこは予想外でした。

アイドルですかね！ 意識せず影響を受けているかもしれません。活動を始める前に、いろいろなクリエイティブな活動をしてる人たちのことをインプットしたんですけど、その中でも「アイドルのプロ意識」は、「アイちゃんってプロ意識高いよね」って誰かに指摘されて初めて気がつくほど影響されていると思います。かわいいだけじゃなく、「あ”ぁ”ん！？」ってイラッとするところへのギャップ萌えみたいなところも、そこから勝手に影響されているのかなって思います！

MoguLiveをご覧の皆さん、ありがとうございました！ キズナアイでした！ またね～～！ SEE YOU！ またねーー！！