2024年1月17日、ソーシャルVR「VRChat」がサービス開始から10周年を迎えました。初期ホームワールドに記念アップデートが導入され、10周年を記念したオブジェクトの配置やBGM設定などが行われています。
「VRChat」は、当時大学寮のルームメイトだった、Graham Gaylor氏とJesse Joudrey氏の手によって開発されたプラットフォーム。2014年当初は、“Karl”と命名された1種類の男性アバターしか使用できず、ワールドも1種類のみ。その後のアップデートで。アバターのカスタマイズ機能やワールド作成機能が実装されました。2018年12月には、ゲームエンジン「Unity」の2017バージョンへ対応。加えてOculus Store版がアーリーアクセスとして登場。その後2017年にSteam版がリリースされ、2019年にはMeta Quest版がローンチされました。2023年にはPico4版も配信開始されています。
10周年記念ワールドに入ってみた
アップデートされたホームワールドに入ると、まず“リビング”スペースに置かれた10周年を記念するホールケーキが目に入ります。流れるBGMも旧ロード画面の楽曲に変化しており、昔から遊んでいる人にとっては非常に懐かしい趣きになっています。
奥に進むと、見慣れない宇宙ポータルのようなスペースが。これは以前のロード画面を再現した場所で、中心に立つと昔のロード状態を体験できるようになっています。スペース中心には「VRChat」運営が設置した、10周年を迎えたことをコミュニティに感謝するメッセージも設置されています。
そしてホームワールドには、初めて「VRChat」上で公開されたワールド(を再現した場所)に繋がるポータルも設置されています。ワールドの名称は「VRChat Cafe」。その名の通り、街中のカフェをイメージして作られた場所で、サービス初期に使用されていたことで知られています。
ワールドに入ると、ホームにあった10周年記念ケーキの巨大版がプレイヤーをお出迎え。そこから少し進むと、オシャレなカフェの店内に入ることができます。
店内は普通のカフェ的な雰囲気ですが、2階にはこれまでの「VRChat」の歩みを示すような写真が展示されており、ある種のメモリアルスペースになっています。
この一角では、著名ワールド「Treehouse in the Shade」で撮影された写真や、開発途中の段階で撮られたと思われる写真が展示されています。アバター機能のテスト中らしき画像や、ワイヤーフレーム状態の3Dモデルなども見ることができます。
(公式ゲームワールド「Steel ‘n’ Gold」の記念写真も)
リリースから10年が経過した「VRChat」ですが、その発展は今も右肩上がりで続いています。国内企業による利用も活発となっており、2023年末には、アニメ「プリキュア」シリーズの公式VRショーが実施されたことでも注目を集めました。また、大手VTuber事務所の「にじさんじ」と「ホロライブ」も参画しており、2023年12月には「NIJISANJI EN(にじさんじEN)」の「Luxiem」に所属するLuca Kaneshiro(ルカ・カネシロ)さんが、グループ2周年ワールドを開設。「ホロライブEnglish」は、公式ワールド「Hololive English Smolverse」を設置しているほか、同グループ所属のハコス・ベールズさんが10月よりVRChat社のバーチャル・ナビゲーターに就任しています。
2024年からの「VRChat」がどのような歩みを見せてくれるのか。これからの展開を楽しみに見守りたいところです。
10周年記念アップデートが導入されたホームワールドへのアクセスはこちら(推奨スペックPC、もしくは対応VRヘッドセットが必要)
(参考)X(旧Twitter)