10月21日、超高解像度VR/ARヘッドセットを開発するVarjo(ヴァルヨ)は、PC接続型の新VRヘッドセット「Varjo Aero」を発表しました。アイトラッキング機能や可変解像度レンズを搭載、価格は「Varjo Aero」単体で1990ドル(約22.7万円)。最初の製品出荷は2021年末を予定しており、日本ではエルザ・ジャパンが日本国内向けの取り扱い開始を発表しています。国内向けの想定価格は税抜30万円前後、出荷は2022年1月中予定とのこと。なおVarjoの公式Webサイトからは、2021年10月21日22:30時点では「個人の場合は、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、ノルウェー、フィンランドでのみ購入可能」となっています。
フィンランドに拠点を置くVarjoは、産業・法人向けに「人の眼レベルのVR」と呼称する超高解像度のVR/ARヘッドセットを開発しています。今回発表された「Varjo Aero」は“プロフェッショナルと、最先端のVRユーザーの両方”に提供予定。公式Webサイトでは、「法人顧客に加え、フライトシミュレーター愛好家のようなVRユーザーにも範囲を拡大します」と記載されています。
解像度は片目2.9K、自動で物理的なIPD調整が可能
「Varjo Aero」の解像度は片目あたり2880ピクセル×2770ピクセル、リフレッシュレートは90Hz、視野角は対角134°(水平115°)。ディスプレイ輝度は150ニト、ディスプレイには「デュアルミニLED液晶」を採用しています。カスタムメイドされた非球面レンズは、角度に応じて解像度にバリエーションをつけており、レンズの中心は35PPD、外に向かうにつれて解像度が少しずつ(35PPD, 34PPD, 33PPD, 27PPD)低下していきます。なおVarjo曰く「代替となる市販のVRヘッドセットは最大で20PPD付近」とのこと。
さらにアイトラッキング(200Hz)と物理的なIPD調整機能も搭載しており、目の中心を検出、レンズ同士の距離を内蔵モーターによって自動調整します。
Varjoの公式Webサイトでは既に「Varjo Aero」の予約受け付けをスタートしていますが、「Varjo Aero」にはコントローラーとトラッキング用ベースステーションは付属せず。別途購入する必要があります。SteamVR2.0ならびに1.0に対応しているため、「VALVE INDEX コントローラー」や「VIVE コントローラー」、および既存のベースステーションを利用することが可能です。
「Varjo Aero」スペック
ディスプレイ解像度 |
2880×2720×2枚(デュアルミニLED LCD) |
リフレッシュレート |
90Hz |
視野角 |
対角134°(水平115°) |
サイズ |
横200mm、高さ170mm、奥行き300mm |
重量 |
717g(本体487g、カウンターウェイト含むヘッドバンド230g) |
トラッキング |
SteamVR 2.0 / 1.0 |
オーディオ |
3.5mmオーディオジャック |
PC接続 |
DisplayPort、USB-A 3.0 |
備考 |
・アイトラッキング搭載(200Hz) |
「Varjo Aero」PC要求スペック
|
推奨スペック |
最少スペック |
CPU |
・最少スペックと同様 |
・4コアCPU |
GPU |
・NVIDIA GeForce RTX 3070 |
・NVIDIA GeForce RTX 3050 |
メモリ |
・最少スペックと同様 |
・8GB |
ストレージ |
・最少スペックと同様 |
・2GB |
接続 |
・最少スペックと同様 |
・DisplayPort 1.4 × 1 |
OS |
・最少スペックと同様 |
・Windows 10(64bit) |
(参考) Varjo 公式Webサイト
(※2021/10/22/14:30……エルザ・ジャパンのプレスリリースを受け、記事を更新)