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業界動向 2023.06.28

Unityが生成AIを使った3Dコンテンツ開発ツール「Muse」「Sentis」のクローズドβ開始「これは始まりに過ぎない」

Unity AI βプログラム」の利用申込が始まりました。Unityが開発中のAI製品「Muse」「Sentis」を試用できます。

2023年6月27日、ゲームエンジン「Unity」を開発するUnity Technologiesは、新たなAI製品のクローズドβ版の提供を開始しました。デザイナー向け時短ツール「Unity Muse」とエンジニアの「Unity Sentis」試用版や関連文書、フォーラムにアクセスできます。

生成AI技術を応用し、複雑で労力のかかる3Dコンテンツ開発を時短・省力することで、デザイナーや開発者の共同作業をさらにスムーズにする狙いです。

「Unity Muse」は生成AIでデザイナーの工数削減

「Unity Muse」では生成AIの要素技術をUnityエディタのUI画面に組み込み、「テキストプロンプトやスケッチなどの自然な入力」で、より簡単に3Dコンテンツを作成・編集できることを目指します。

同社の紹介動画には、テキスト入力だけでソースコード例を出力したり、3Dモデルに動作(例:バク転)させたり、2Dビジュアル(例:屋根)の配色・形状を1クリックで数パターン生成する場面が描かれています。

今後数ヶ月の間に「テクスチャやスプライトを作成したり、自然な入力を使用してキャラクターを完全にアニメーション化したりする機能」を追加予定とのことです(公式ブログより)。

「Unity Sentis」でAIモデル搭載アプリを配布できる

「Unity Sentis」は、開発者がUnityで作成したゲーム・アプリを配布(ビルド)する際に、3Dエンジンへニューラルネットワークによる処理を組み込めるようになります。

紹介動画には、フェイシャルキャプチャー(顔検出)や対話応答アルゴリズム、合成音声のリアルタイム生成などを組み合わせた新キャラクター「オーブ(Orb)」と対話する場面が描かれています。

同社幹部のMarc Whitten氏によれば、「モバイルからPC、ウェブ、Nintendo Switch™やSony PlayStation®のような人気ゲーム機」などのデバイス上で処理が行えることから、クラウドゲーミングの課題とされる遅延や高負荷、複雑さが発生しないとしています。

(参考)Unity


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