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業界動向 2021.07.30

東京都が「デジタルツイン」プロジェクトサイト開設、ブラウザから使える3Dビューア機能も

東京都デジタルサービス局は2021年7月29日、「デジタルツイン実現プロジェクト」のWebサイトを開設しました。都市の3Dモデルに河川や都バスなどのリアルタイム情報・位置を重ね合わせられる他、デジタルツイン実現に向けた情報をブラウザ上で確認することができます。

東京都の進めるデジタルツイン

デジタルツインとは?

「デジタルツイン」とは、建物や道路、経済活動、人の流れなど、現実空間の様々な事象を、バーチャル空間上に「双子(ツイン)」のように再現する技術を指します。
現実の都市の状況把握や3D空間を活かした分析・シミュレーションを行えるようになるほか、AR/VRデバイスやロボットなどにフィードバックすることが可能となります。

防災情報などを重ねて表示できる「デジタルツイン3Dビューア」

「デジタルツイン実現プロジェクト」Webサイトで公開されている「デジタルツイン3Dビューア」(β版)は、ブラウザ上で利用可能。東京の3D都市モデルに様々なデータを重ねることができます。例えば、建設局の東京都水防チャンネルで公開されている河川監視カメラのライブ映像や、東京都防災マップ、交通局の都営バスのリアルタイム位置情報などが対応しています。

こうした各庁が管理するデータを取りまとめて表示する取り組みは、都庁初とのことです。今後は、誰でもトイレのバリアフリー情報などのまちづくり情報や、エネルギー、自然、教育などの情報も追加予定です。

令和以降の「スマート東京」実現の取り組み

東京都は令和元年度に、デジタルテクノロジーを活用することで都民の生活の質を向上させることを目的とした「スマート東京実施戦略」を打ち出しています。その中では「スマート東京実現を支えるデジタルツインの推進」として「3Dビジュアライゼーション実証事業」や「官民連携データプラットフォームの構築」が挙げられていました。令和2年度には西新宿エリアのデモ用3D都市モデルの構築などを行い、今年度には「デジタルツイン検討会」を開催しています。

今回公開された「デジタルツイン実現プロジェクト」Webサイトによると、今年度の実施事項として「地下空間も含めたリアルタイム人流可視化」など3つの実証などを行う予定とされています。

(参考)東京都デジタルサービス局


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