東京都は2月7日、「スマート東京実施戦略」を公表しました。デジタルテクノロジーを活用することで都民の生活の質を向上させることをミッションとし、各方面での施策がまとめられています。その中にはVR/ARを活用した取り組みも盛り込まれています。
東京都は2019年12月に「『未来の東京』戦略ビジョン」を策定し、2040年の東京の姿として20のビジョンと2030年に向けた20の戦略を掲示。2020年度東京都予算案にて、スマート東京の実現に向けた施策として、ICTを活用した取り組みを掲載しています。
「スマート東京実施戦略」では、「セーフシティ」「ダイバーシティ」「スマートシティ」といった「3つのシティ」の実現を加速。加えて、デジタルテクノロジーで人々の生活をより良い方向に変化させる「デジタルトランスフォーメーション(DX)」を推進します。
セーフシティ:
災害時における気象状況や被災情報等のリアルタイム把握により、迅速に防災行動情報を提供できるなど、被害の軽減や早期復興を図ることが可能となるダイバーシティ:
タブレットやPC、AR/VRを活用した授業、島しょ地域における遠隔医療など、地域・年齢・性別・言語等に関わらず、誰もがどこにいても、一人ひとりの状況に応じたきめ細やかで必要なサービスを受けることが可能となるスマートシティ:
自動運転やキャッシュレスの普及など、生活に密着したサービスがデジタル化されることで、日々の煩雑な作業などから解放され、快適で活力に満ちた生活が実現可能となる
東京都は、2020年度(令和2年度)を「スマート東京元年」とし、都庁全体で多角的な施策を展開します。以下はVR/ARを活用した取り組みです。
ダイバーシティ:TOKYOスマート・スクール・プロジェクト
学校内に散在する情報をデータ化し、相互に連携させて可視化・共有・分析することで生徒一人ひとりに応じた指導を実現。5G、AR/VR等の活用に関する実証研究の実施、都立学校におけるWi-Fi環境整備が予定されています。
スマートシティ:先端技術を活用したエンターテイメントの創出
AR/VR等を活用したエンターテイメントで、新たな文化価値の創出と観光を促進する施策も公表されています。環境局関連イベント等において、VRを活用した都心部での自然公園の魅力発信や、VRと5G等高速通信環境を用いた検証などが予定されています。
(参考)東京都