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話題 2021.03.07

安価なVR向けトラッカーが開発中 スウェーデンで10代の若者が起業

スウェーデンのスタートアップ、StonxはVR向けのトラッキングキット「StonX dev kit 」を開発しています。主に使われている「VIVEトラッカー」と比較して安価であることに加えて、10代の若者が中心になって開発を手掛けています。

Stonxは、スウェーデン在住のティーンエイジャーAnton Bill Månsson氏と、その友人たちが、学生の起業をサポートするJA Swedenの支援の下、創業しました。「StonX dev kit 」は4つのトラッカー(クッキー)と、センシングを行うビーコンがセットになった製品。現在提供されている開発者版の価格は約80ドル(約8,700円)で、トラッカー単体で99ドル(約1万円)の「VIVEトラッカー」と比べると、その“安さ”はかなりのもの。

ビーコンは、PCのUSB2.0ポートに接続して使用。単体では前面ボディートラッキングが限度ですが、将来的には、ビーコンを2つ使用することで、様々なアングルからのトラッキングを可能にする計画とのこと。

トラッカーは、リトロリフレクター(再帰反射器)となっており、動作に電源を必要としません。ビーコンは、リフレッシュレートが120HzのカメラをLEDが囲う形状になっており、オリジナルのアルゴリズムで各トラッカーの動きを認識し、身体の動きを推測します。

VIVEトラッカーでは、SteamVRのトラッキング技術と使い、頭部とコントローラーを“サブミリ”の精度で認識するようValveによって設計されています。一方「StonX dev kit 」は、“サブセンチ”の精度を目標に開発中。米メディアUploadVRは、ボディートラッキングには、必ずしも高い精度は必要なく、このアプローチが低価格を実現していると解説しています。

なお、StonXは、ビーコンが2つ同梱される“最終版”のリリースも計画しています。価格は約165ドル(約18,000円)で、2021年後半に発売される予定です。

安価なトラッキングデバイスとして、日本では個人開発者のizm氏が開発しShiftall社が量産を行うフルボディトラッキングデバイス「Haritora」シリーズがあります。

(参考)UploadVR


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