メガネをARで試着してネット購入スマートグラスメーカーの挑戦

カナダを拠点とするスタートアップNorthは、ARを活用したiPhone向けスマートグラス試着アプリをリリースしました。対応する端末は、 iPhone X、XR、XS、XS Max、11、11 Pro、11 Pro Maxです。

アプリの利用者は、同社のスマートグラス「Focal」から好きなモデルを選び、自分にフィットする物をARで試着することができます。

Northについて

Northのスマートグラス「Focal」は、スマートフォンとBluetooth接続して使用するスマートグラスです。レンズ部分にはプロジェクターが内蔵されており、スマートフォンに届いた通知の確認や、天気や時間のチェックなどが行えます。また、配車サービスのUberを呼んだり、アマゾンのAIアシスタントAlexaと接続も可能です。空間認識の機能は搭載されていいません。

通常のメガネと見分けがつかないデザイン性を特長とし、「毎日使えるスマートグラス」を謳ってます。

iPhoneのTrueDepthカメラを活用

今回リリースされたnorthの試着アプリは、iPhone X以降のモデルに搭載されているTrueDepthカメラと、顔認証システム「Face ID」を活用して機能します。アプリには注文機能が実装されており、599ドル（約65,000円）から「Focal」を購入可能です。

これまで「Focal」の購入希望者は、northの実店舗に赴き、フィッティングのための専用の3Dスキャンを受ける必要がありました。northの店舗が営業しているのはニューヨークとカナダ・トロントにのみ（※）で、アクセスには難がありました。今回の試着アプリのリリースによって、両都市に行くことが困難な人でも「Focal」が購入可能になります。

（※：2019年2月からアメリカの各都市に移動式店舗を展開中）

関係者のコメント

今回の試着アプリのリリースについて、northの共同創業者でCEOのStephen Lake氏は以下のようにコメントしています。

我々の旗艦店や移動式ショールームは、（我々に）顧客の皆様と実際に交流する素晴らしい機会をもたらしました。しかし店舗の少なさは、それらの（店舗が存在する）場所以外の皆様にとって（ショッピングをするにあたり）大きな障壁となっていました。

今回の（試着アプリ）は、オンラインからの「Focal」へのアクセスを可能にします。（アプリの）リリースによって、我々はアメリカとカナダ全土の顧客の皆様に、スマートグラスをお届けすることができるのです。