6月23日、Robloxは「OpenXR」のサポート開始を含むアップデートを行いました。以前よりRobloxはVR対応を目的とした改善を順次行っており、さらなる体験品質の向上が期待されます。
「OpenXR API」を導入
今回実施されたアップデートで、Robloxは既存のPC向けVR版、および今後の使用が想定されるVRヘッドセット版のバックエンドを「OpenXR API」に切り替えました。これまでも一部のVRヘッドセット(SteamVRアプリ対応機種)で遊ぶことはできましたが、本アップデートにより、VR体験のクオリティ向上が期待できます。
Robloxによると本記事執筆時点では、リンクケーブルもしくはエアリンクでPC接続された「Meta Quest 2」「Meta Quest Pro」、Steam VRを使用した「VALVE INDEX」と「HTC VIVE」がサポートされているとのことですなお「Oculus Rift」「Oculus Rift S」でも利用可能)。
またVR仕様アップデートに合わせて、アバターのサイズとワールドを自動的に調整する機能「Height Scaling」もリリースされました。
下記の公式アカウントによるTwitter投稿では、ユーザーが鳥の赤ちゃんのアバターを使って遊んでいる動画が公開されています。「Height Scaling」機能のオンモード(左)とオフモード(右)を比較すると、視野の位置やオブジェクトの大きさが調整されているのがわかります。
#RobloxDev Update:
We’re rolling out new updates to ensure Roblox in VR is as immersive as possible. With height scaling and floor tracking, your virtual worlds will align with a user's real world as well as possible. Read more below.https://t.co/wZCPBmRPiL pic.twitter.com/dp3pJWISBg
— Roblox (@Roblox) June 26, 2023
加えてリリースされた「Floor Tracking」機能では、開発者はプレイエリアの床の中心位置を取得できるようになりました。これにより、ワールド内のオブジェクトと実世界の位置に固定できます。
これらのアップデートに関する開発者向け詳細は、こちらから確認できます。
統一規格「OpenXR」の普及が進む
今回Robloxが採用した「OpenXR」は、さまざまなVR/ARプラットフォームや、デバイス・アプリ間の仕様を標準化する統一規格です。プラットフォームやデバイスごとの最適化コストを抑えられるため、Meta、Valve、Microsoft、PICO、Magic Leapといった主要プラットフォームやVR/ARデバイスが準拠しています。