5月10日、Robloxは第1四半期の業績を発表しました。日間アクティブユーザー数、ユーザー総滞在時間、ユーザーからの支払総額は、軒並み前年同期比約20%増を記録。メタバースプラットフォームとしての著しい成長が明らかになっています。
（出所：Roblox）
ゲームを中心としたメタバースプラットフォーム
米Robloxが運営する「Roblox（ロブロックス）」はプレイヤー自身がゲームを制作したり、他のプレイヤーが作ったゲームを遊べるプラットフォームです。
北米圏で絶大な人気を誇り、主なユーザー年齢層は17歳～24歳。Roblox内で使える仮想通貨である「Robux（ロバックス）」経済圏が存在し、アバターやアバターの服などの売買が盛んに行われています。またファッションブランドとコラボしたワールドや、アーティストの音楽ライブを体験できるイベントなどが開催され、最大規模のメタバースとして知られています。
DAUは6,610万人、滞在時間145億時間の巨大メタバースに
今回発表されたのは、2023年第1四半期決算。全社としての第1四半期売上は6億5530万ドル（約882億円）で前年同期と比べ22%増加しました。一方、営業利益は2億6921万ドル（約362億円）の損失を計上しています（為替レートは2023年5月12日時点）。
（出所：Roblox）
特筆すべきは、決算と併せて公表された日間アクティブユーザー数（DAU）と第1四半期のユーザー総滞在時間（Hours Engaged）です。DAUは前年同期比22%増加の6,610万人、Hours Engagedは前年同期比23%増加の145億時間でした。
また、Roblox内のユーザー支払総額（Booking）は7億7,380万ドル（約1,042億円）となり、前年同期比は23％の増加となりました。日間アクティブユーザー数でこの支払額を割ったユーザー1人当たりの平均通貨販売数（ABPDAU）は11.7ドル（約1,575円）、前年同期に比べ2％増加しています。
なお、同社によると「ユーザー支払総額（Booking）の大部分は、Roblox上でアバターアイテムなどに変換できる仮想通貨の購入から発生しています」とのことです。
CEOはクリエイターコミュニティの成功を強調
決算発表に際し、Robloxの創業者でCEOを務めるDavid Baszucki氏は「創業以来、私たちは大規模かつ、成長中のクリエイターコミュニティが素晴らしい体験を構築できるような技術プラットフォームを構築することに注力してきました。当社のビジネスの勢いは、世界中のあらゆる年齢層のユーザーを魅了しながらRoblox上でビジョンを実現するクリエイターコミュニティの成功を証明しています」とコメントしました。
また、同社CFOを務めるMichael Guthrie氏は「クレジットカードやプリペイドカードを利用した、Roblox内支払額の増加も予想されています。これは今後の利益率に好影響を与えるものと推測しています」と述べています。
（参考）Roblox
