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業界動向 2023.09.29

【ハンズオン】Meta×レイバンの新型スマートグラスその名も「Ray-Ban Meta」対話型AI搭載、ライブ配信対応

Metaは9月28日、Meta Connect 2023で新型のスマートグラス「Ray-Ban Meta」を発表しました。サングラスメーカーのレイバンとコラボして開発、価格は299ドル(約44,000円)で2023年10月17日に発売。発表時点では、日本での発売は未定です。

AIの「目」「耳」になるスマートグラス

「Ray-Ban Meta」は、2021年に発売された「Ray-Ban Storie」の後継機にあたるスマートグラスです。フレームにカメラが埋め込まれているほか、対話型AI「Meta AI」が音声アシスタントとして搭載されています。写真や動画の撮影と音声の入出力に特化したデバイスであり、ディスプレイは搭載されていません。いわゆる「ARグラス」とは異なるデバイスです。

プロセッサとしては、クアルコムのSnapdragon AR1 Gen1チップを搭載。12メガピクセルの超広角カメラを2つ搭載、動画の画質は1080p(1920×1080ピクセル)で1回あたりの最大録画時間は1分です。なお前世代機であるRay-Ban Storiesでは、5MPのカメラが2機搭載されており、動画の画質は1184×1184ピクセルであり、今回のRay-Ban Metaでは大幅に画質が向上しています。メガネのフレームにある「撮影」ボタンを押すと写真撮影が、長押しするとビデオ録画が始まります。

音周りも大幅に性能を改善。フレーム内蔵スピーカーは最大音量が50%向上、さらにイマーシブオーディオ(没入型オーディオ)に対応しており、音の方向性や空間の広がりが感じられる再生が可能です。マイクは5つ搭載し、録画時にもよりイマーシブな音声の収録が可能となっています。

そして、前世代機では「Facebookアシスタント」だったアシスタント機能は、新たに発表された対話型AI「Meta AI」に変更。音声で指示が出せるだけでなく、視界にある物体について質問すると詳細に回答してくれるなど、昨今のAIの進歩を反映した最新の“スマートグラス”になっています。

また「Ray-Ban Meta」はFacebookやInstagramでのライブ配信に対応。スマートフォンでの配信中に、ダブルタップで配信カメラをRay-Ban Meta視点に切り替え、またスマートフォンでの配信に戻る、などの切り替えも可能です。「視点を共有しながらライブ配信を行う」スタイルは今後広がるかもしれません。

カラーバリエーションも増加。Ray-Banで買えばフレームもカスタム可

Ray-Ban Metaのバリエーションは前世代機よりも多く、スタイルはRay-Banでおなじみの「Wayfarer」スタイルとクラシックな「Headliner」スタイルが用意されているほか、カラーバリエーションはスケルトン3色を含む計5色が登場します。さらにRay-Banの公式サイトで購入する場合は、150種類のカスタムフレームを購入することもでき、カスタマイズのバリエーションが一気に広がりました。

欲しくなる……が、日本未発売

「日本での発売は未定」ですが、Meta Connectの現地会場ではそのまま予約ができたほか、デモエリアが用意されるなど、ひとつの“目玉コンテンツ”になっていました。ここからは、現地でのRay-Ban Metaの簡易ハンズオンレポートをお送りします。

まずは外見。筆者が試したのは、スケルトンの「Jeans」カラーでした。初代機は黒のみだったこともあり、カラーバリエーションが増えたのは嬉しいところ。

Ray-Ban Metaでの撮影は不可とのことで、カメラ画質の良さは残念ながらお伝えできません。しかし、筆者が前モデルで「Ray-Ban Stories」で撮影したときと比べ、明らかに鮮明でした。加えて、動画も激しい動きに耐えうるため、手軽に撮影・録画できるデバイスの使い勝手としては良好です。

前モデルと比べて音漏れが少なかったことも嬉しいポイント。スピーカー配置の関係か、音楽を聴いていても、環境によっては周囲には音が聞こえないほどでした。

スマートフォンとの連携もスムーズで、メガネ視点とスマホ視点(自撮りなど)を切り替えるのもシームレスです。またプライバシーについても考慮されており、撮影中はカメラの周囲を囲むLEDが発光します。写真や動画に付随するデータをMetaに共有するかどうかは、設定から選択できるようになっているとのこと。

かなり改善され、スマートグラスとしては洗練された印象の「Ray-Ban Meta」。昨今VLOG特価のカメラが登場し人気を博していることを鑑みれば、注目を集めるのではないかと考えられます。今後の日本での発売にも期待したいところです。

(参考)Meta


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