グラフィックスカード 「NVIDIA GeForce」を手掛けるNVIDIAは、5月の「NVIDIA DLSS」対応ゲームとして、初のVRタイトルを含む9タイトルを追加しました。
今回対応が発表されたのは、「AMID EVIL」「Aron’s Adventure」「Everspace 2」「メトロ エクソダス(PC向け Enhanced Edition)」 「No Man’s Sky」「Redout: Space Assault」「Scavengers」「Wrench」「Into The Radius」の9タイトル。そのうちVRタイトルは「No Man’s Sky」「Wrench」「Into The Radius」の3タイトルで、それぞれVRパフォーマンスが大きく向上するとのこと。
各VRタイトルの詳細は以下の通り。
No Man’s Sky
No Man’s Skyは、1800京以上に及ぶ惑星、銀河を冒険していくSFアクション・アドベンチャーゲームです。VRモードでプレイする際、DLSSはウルトラ グラフィックス プリセット設定でVRパフォーマンスが倍増し、GeForce RTX 3080とOculus Quest 2で90 FPSを維持。また、デスクトップではパフォーマンスが4Kで最大70%向上し、ゲームプレイのスムーズさと応答性が大幅に改善します。
Wrench
Wrenchは、レーシングカーを部品から組み立てることができるシミュレーションゲームです。アップデートによりレイトレーシングとDLSSがVRに対応。DLSSによりパフォーマンスを最大80%向上します。また、4Kでのデスクトップ パフォーマンスが2倍になるとのこと。
Into The Radius
Into The Radiusはシングルプレイのサバイバルシューティングゲームです。VRではNVIDIA DLSSを使用することで、アンチエイリアシングが大幅に改善。オブジェクトや葉のがたつきやちらつきが大幅に減少し、画質と没入感がさらに向上するとのこと。
「NVIDIA DLSS」とは?
NVIDIA DLSS(Deep Learning Super Sampling)は、GeForce RTXシリーズよりレイトレーシングとともに導入された、AIを活用したグラフィックの高画質化技術です。Tensor Coreを使用することで、低負荷でのアンチエイリアシングや高解像度化、フレームレートが向上するようになります。
例えば「パフォーマンスモード」では最大で4倍の解像度(1080p→4K)となり、さらにRTX 3090限定の「ウルトラパフォーマンスモード」では最大で9倍の解像度(1440p →8K)で利用できます。
これまで「サイバーパンク2077」や「マインクラフト」など多数のデスクトップ向けタイトルがDLSSに対応してきましたが、2020年9月にはDLSSのソフトウェア開発キット(SDK)がVRゲームなどでも使用可能に。
米メディアUploadVRは、「VRゲームの多くはDLSS非対応のゲームエンジンを採用していることから、即座にDLSSをサポートする可能性は低い」としながらも、VRゲームでも十分に機能するのであればグラフィックのクオリティに大きな進歩をもたらすと可能性を報じていました。
今回のアップデートでは各タイトルのVRパフォーマンスが軒並み向上しており、これに続くVRタイトルの追加に期待が高まります。
(参考)NVIDIA プレスリリース