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投資 2021.02.12

VRでの科学研究を提供するNanomeが300万ドル調達、Oculus共同創業者も出資

新型コロナウィルスの影響で、VRを用いた遠隔でのコミュニケーション、コラボレーションが注目されています。こうしたツールを手掛ける米国のNanomeは、新たに300万ドル(約3.1億円)の資金調達を行いました。チームメンバーを増員、提携先を見つけるための資金とします。

今回の資金調達はベンチャーファンドのBullpen Capitalが主導し、Oculus共同創業者のマイケル・アントノフ氏率いるFormic Venturesや、複数のエンジェル投資家が参加しました。

化学分野でのコラボレーションツール

Nanomeのコラボレーションプラットフォームは、科学研究に特化している点が特徴。バーチャル空間内で分子モデルの一部を取り出したり、構造を変えたりといったことが可能です。複数のユーザーで、モデルを囲んでコミュニケーションを取れる仕組みも実装されています。

コロナ禍で評価高まる

Nanomeのプラットフォームは2018年のリリースより、当初は製薬等の研究開発をサポートする、ビジュアル化ツールとして打ち出されていました。その後、Oculus StoreやSteamから無料ダウンロードできたこともあり、プラットフォームはバーチャル空間でのオープンなコラボレーション機能として成長。新型コロナウィルスの影響で対面でのコミュニケーションが難しくなる中、研究開発分野で評価を高めています。

同社CEOのSteve McCloskey氏は声明の中で、「2020年、我々はビジョンの実現に向けて大きく歩みを進めました。今回の資金は当社の影響力を増し、より多くの研究をサポートし、生命工学や化学研究に革命を起こし続けるための、強力な助けとなります」と発表しました。

NanomeはOculus Rift、HTC VIVE、Valve IndexといったPC向けVRヘッドセットに対応し、個人での利用は無料です。学術・商用目的の利用にはそれぞれプランが用意されています。

(参考)VRFocus
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