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バーチャルイベントを開催してわかった課題とコツ、一挙紹介のウェビナーレポート

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、オフラインでのイベント開催が延期・中止を余儀なくされています。オフラインイベントの代替とするべく、オンラインでのイベントがこの一年で数多く開催されるようになりましたが、オンラインイベントのあり方にはまだ正解がなく、現在も模索が続いている状況です。

そんな中、株式会社Moguraが主催するウェビナー「オンラインイベント・バーチャルイベント 開催して分かった課題とコツ」が2021年4月21日に開催されました。ウェビナーでは同社がこれまでに主催・運営したオンラインイベント・バーチャルイベントを通じて得たノウハウが語られました。

第一部「オンラインイベントとバーチャルイベント:マクロ動向」

ウェビナーは大きく二部構成。前半はMogura VR News 副編集長の龍道悠汰がオンラインイベントおよびバーチャルイベントの現状について講演しました。

「オンラインイベント」「バーチャルイベント」とは

講演ではまず、「オンラインイベント」と「バーチャルイベント」の違いを解説。オンラインイベントがウェビナーや動画視聴をメインとするのに対し、バーチャルイベントではユーザーがバーチャル空間内にキャラクターやアバターで参加するもの、としました。

龍道いわく「オンラインイベントは見る・聞くといった受動的な要素が強い。また、オンライン上の相手に干渉する手段が少なく、その場にいるという実在感は薄くなりがち。一方でバーチャルイベントは、キャラクターやアバターを通して参加者が得られる実在感・臨場感が強いのが特徴」とのこと。

さらに「しかしバーチャルイベントががすべての点でオンラインイベントに勝っているかというとそうではない。イベントの目的や実施コストを勘案して、より適切なほうを選んでいくのが一般的」と解説。続けて、バーチャルイベントの一例としてKDDIの「MUGENLABO DAY 2020」や「VIRTUAL MARKET」などが紹介されました。

オンラインイベントは2020年3月ごろから急増

Googleトレンドのデータによれば、「オンラインイベント」のキーワードは新型コロナの国内流行が本格化した2020年2~3月ごろから検索数が増加し、同年夏ごろにピークを迎えています。バーチャルイベントに関しては、オンラインイベントよりも開催準備が大変で、かつ参加者側もオンラインイベントほどの手軽さはないこともあってか、キーワード検索数や実際の開催件数はオンラインイベントに比べて少ないと龍道は解説しました。

続けて、イベント管理やチケット販売を行うWebサービス、Peatixによる調査結果を引用して紹介。こちらでも2020年2月~3月にかけてイベントのキャンセルが増加。同時に、この時期からリアルイベントとオンラインイベントの開催数が逆転しています。


Peatix Japan株式会社の調査レポートより)

講演ではさらにオンラインイベントとバーチャルイベントの性質の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて解説。さらにオンライン/バーチャルイベントが解決すべき課題を挙げて第一部は終了となりました。

第二部「バーチャルイベントを開催して分かった教訓と対策」

ウェビナー後半は「バーチャルイベントを開催して分かった教訓と対策」と題し、Moguraの代表取締役社長である久保田瞬が登壇。同社が2020年に開催してきたオンラインイベント・バーチャルイベントを通じて得られた教訓や対策、あるいは試行錯誤の結果について講演しました。

人々の生活様式が一気に変わってしまった現在、オンライン・バーチャルを含め、人が集まるイベントも新しいやり方を作っていかなければいけないと言う久保田。続けて、Moguraが2020年12月に主催した「XR Kaigi 2020」開催までの経緯を、段階を追って解説していきました。


(Moguraは2016年の会社創業時からVR/AR/MR(XR)をテーマに、セミナー・展示会・カンファレンス・ハッカソンなどのイベント主催・運営を行っている)

第一段階(模索):オンラインセミナーの開催

2020年初頭の段階では、XRの会社といえどもまだリアルの場に集まってイベントを行うという従来のやり方を取っていましたが、Moguraではコロナ禍のこのタイミングでバーチャル空間でのイベント開催を模索。同時にバーチャル空間におけるイベント開催の「スタイル」を作ろうとしました。その第一段階として、セミナー型イベントの開催に着手します。

久保田によれば、Moguraのイベントはより多くの人にXRを知ってもらうことを重視しており、コアユーザーをメインターゲットにしたイベントはあまりやっていないとのこと。そのため、(VRヘッドセットなどではなく)PC・タブレット・スマートフォンなど、手元にあるデバイスで誰でも手軽に参加できるかどうかを重視したと言います。


(イベントのオンライン移行、その第一段階としてオンラインセミナーに着手)

Moguraではオンラインセミナーを実施するにあたり、当初は「バーチャル空間でイベントを行い、バーチャル空間内でカメラマンが撮影した映像を動画としても配信する」という手法を選択(バーチャル参加・動画視聴ともチケット料金は同じ)。ユーザーのリテラシーに応じて好きな参加・視聴方法を選べるようにしました。

久保田いわく「バーチャル空間でのイベント開催において、不慣れなユーザーは対象外にするのか、あるいは一定程度までフォローするのかはひとつの大きなポイント」。また、有料イベントとして開催する場合は配信クオリティを担保することも重要で、そのためにはトラブル発生時のオペレーションなどもしっかり用意しておく必要があるとしました。

また、例えばZOOMでのイベントでは、事前に発行されるURLを共有してしまうとチケットを買っていなくても参加できてしまう危険性に言及。理想としてはログインからセミナー参加まで連結しているシステムのほうが良いが、それを実現できている理想的なソリューションは現時点ではまだ少ないと解説しました。

さらに「オンライン(Web)のものは基本無料」という考え方がユーザーの間に根付いているため、「オンラインイベントに対してお金を払ってくれるのか」というのも非常に不安なポイントだと言います。Moguraでは現在もチケットの価格設定などは随時見直しをかけながら現在も月1~2本程度のイベントの企画・運営を行っています。

第二段階(実験):バーチャル展示会

2020年6月ごろからは第二段階としてバーチャル展示会の開催を模索・実施。久保田は「規模が大きくなっていくほど、イベントは『場』という性質を帯びていく。人が集まることによってそこにどんな価値が生まれるのかということが強く問われるようになる」と言います。

そこでMoguraではまず、各種バーチャル空間プラットフォームを試してみる前に、あらためて「場」とはどういうものなのか、どんな意味や魅力があるからこそ人は「場」に集まるのかをあらためて分析。その結果、既存のソリューションでは要望に応えられるものはきわめて少ないという結論に至りました。


(イベントの“場”に求められているものは何か、をあらためて分析)

それでもMoguraではさまざまな試行錯誤を経て、オンライン+バーチャル空間の組み合わせで「VR/AR/MR ビジネスEXPO 2020 夏」を2020年7月に開催。2019年に開催された同展示会は出展38社、来場者750名だったのに対し、こちらでは出展8社、参加者定員100名で実施となりました。初めてのケースということで出展社、参加者とも数をしぼり、安定運営を第一に、また、出展料・参加料とも無料としています。


(2020年7月に開催した「VR/AR/MR ビジネスEXPO 2020 夏」のケースを公開)

実施の結果としては、バーチャル空間やオンライン開催の課題が鮮明になりました。久保田は「コロナ禍で展示会が開けない状況がだからこそ一定の評価はしていただいた」としつつ、「一方では出展社・参加者とも不慣れで、バーチャル空間をフルに体験できない人もおり、事前にいろいろ準備・説明をする必要があった」と結果を分析しています。

最終的には「ターゲット層とするビジネス層に対して、現段階でバーチャル展示会の提供は難しい」という判断に至り、例年オフラインで2回開催していた「VR/AR/MR ビジネスEXPO」のバーチャルイベント化は、この実験的な開催1回のみとなりました。

第三段階(本番):XR Kaigi 2020

2020年のXR Kaigiは12月8日から10日の3日間、完全オンラインで開催。2019年のXR Kaigiは収容人数600名程度のリアル会場で行いましたが、2020年は「オンラインなので参加者はもっと増えるだろう」ということで1000名を目標に。オンライン講演とバーチャル展示の2つを主要コンテンツに、通常チケット7,000円という価格設定で販売しました。

開催にあたりまず考えたのは、「全体でどういうイベントにしていくか」ということ。先の無料で行なった「VR/AR/MR ビジネスEXPO 2020 夏」とは異なり、XR Kaigi 2020は比較的高額な有料チケットを買ってもらうイベントです。「有料イベントの『場』をオンライン上に構築する」ことが全体設計のポイントになりました。

また、有料のオンラインイベントになると、URLの共有などによる不正ログインへの対策も必要不可欠です。そこで、Webサイト・バーチャル空間ともに連携するログインシステムを独自に構築しました。

出展社と参加者のコミュニケーションの場、あるいは展示の場となるバーチャル空間の構築には「Hubs Cloud」を採用。加えて、出展社や講演登壇者との連絡などに使用する、主催者向けの管理システムも独自に構築しています。


(XR Kaigi 2020におけるコンセプトと設計の全体図)

サイトデザインに関しても、「イベントに参加している感」を出すために、動画サイトのようなビジュアルデザインにしたり、時間帯によってサムネイルが切り替わるようにするなど、「イベントがリアルタイムで進行している感じ」「ユーザー自身がイベントに参加している感じ」が伝わるようにデザインされています。

講演に関しては、すべてをライブ配信するのは時間的にも難しいため、4レーンで同時並行に。また、配信トラブル等を避けるため、講演そのものは録画で、講演後の質疑応答はライブで行う形式にしました。


(サイトトップの画像。サイトを開いた時点で開催中のセッションがトップの最も目立つ位置に来るようにデザイン)


(動画の配信にはURLから遷移できないVimeoを採用。一方で、オンラインイベントが苦手とする多対多の懇親会の企画は見送った)


(バーチャル空間は、個別に企業ブースがあるだけだと参加者が目的のブースにしか行かなくなってしまう可能性があるため、各企業ブースの手前にロビーを設置。参加者の興味を引き、できるだけ長くバーチャル空間に滞在してもらうことを目指した)

バーチャル空間ではまた、2020年7月のEXPOで得られた教訓や知見を元に、大幅なシステム改修も実施。UIの大幅な改善し、管理者、出展者、参加者ごとに異なる権限付与機能や、バーチャル空間のテンプレートの事前配布(出展社向け)、詳細な操作説明や読み込み待ち中のロード画面表示(参加者向け)などを行いました。


(XR Kaigi 2020、バーチャル空間の画面インターフェース。オリジナルのHubs Cloud(左)を改修し、不要なメニューを削除したり、各種アイコンに対して日本語の説明を付けるなどしている(右)。さらに名刺交換機能も組み込んだ)

総合的な評価として、「自分のペースでイベントに参加ができる」ことが高く評価されました。特に講演がアーカイブ化されていることで、リアルタイムでなくても講演が聞けるだけでなく、アーカイブを倍速で聞くこともできるようになっています。時間のかぶりや参加者自身の予定を気にせず「後で見よう」「夜でまとめて見よう」などができるのは、オンライン開催ならではの長所でしょう。

一方で、バーチャル空間へのアクセスは数や参加者の満足度も含め、まだ課題が残る結果となっています。久保田は「我々としてはある程度成功できたと思うが、バーチャル空間のほうはまだ課題が多く残っていると感じている。今後もシステムを洗練させながら次に向かっていきたい」と述べました。


(XR Kaigi 2020の結果。特に講演に関しては総視聴回数、参加者1人あたりの視聴講演数も多く、参加者の満足度も高かった)

オンライン・バーチャルイベントの今後は?

オンライン・バーチャルイベントの今後について、「新型コロナが落ち着いてくれば、従来のリアルイベントも復活してくるはず。ただしカジュアルなイベントはいわゆるウェビナーでも対応可能なことがわかったので、ZOOMを中心に引き続き多く行われるだろう」と久保田は分析。

一方で、大型のオンラインイベントはマネタイズまで考えると上手く行っているものはまだ少ない、という。てっとり早い方法はオフラインに回帰することだが、コロナ下においてこの先、確実にリアル開催ができるかどうかはわからないとしました。また、実際にバーチャルイベントを開催してみた知見から、今後はオンラインとオフラインの融合、いわゆる「ハイブリッド型」としてのイベント開催になるだろうと語りました。


(オンライン・バーチャルイベントの今後に関する予測)

久保田は最後に第二部の内容をまとめつつ、「今までオフラインで行われていたイベントがコロナを契機にオンラインになり、今後はおそらくバーチャルのイベントも増えていく。私たちはそうした流れが始まった段階に今ちょうど立っているのだと思う」と締めくくり、ウェビナーは終了となりました。


(講演第二部のまとめ。イベントのオンライン化・バーチャル化はこれからも増加・進化していくとした)

オンラインイベント・バーチャルイベントはMoguraにご相談を

株式会社Moguraでは、2020年に試行錯誤して構築したオンラインイベント・バーチャルイベントの開催ノウハウを自社主催のイベントにとどまらず、イベント運営サポートを行なっています。企画支援からオンラインイベントシステムの提供、ブラウザベースでのバーチャル空間システムの構築、関係者向けの管理システムなどイベント開催を徹底的にサポートしています。

バーチャル空間も使える オンラインイベント支援サービスを提供開始


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