MetaのCEOマーク・ザッカーバーグ氏は4月27日、四半期決算説明会にて発言した内容を自身のFacebookに投稿しました。同社のメタバース撤退に関する憶測を否定し、AIを活用しつつ、メタバースに今後も注力していく姿勢を強調しています。
メタバース注力をアピール
マーク・ザッカーバーグ氏がFacebookに公開したコメントはMetaの四半期決算説明会での発言をまとめた内容です。四半期業績の好調ぶりをアピールしつつ、レイオフの実施状況や今後の事業方針を語っています。
今回の発言には、メタバース事業分野への言及も含まれていました。ザッカーバーグ氏は「私たちがメタバース・ビジョンへの注力から遠ざかっているという説がありますが、それは正確ではありません。私たちは、何年も前からAIとメタバースの両方に注力してきましたし、これからも注力し続けます」と強調しています。
2023年3月より、Metaはレイオフを断続的に実施。これには、XRデバイス開発やメタバース構築に取り組むReality Labs部門や、VRゲームスタジオも含まれます。こういった状況から生じる”メタバース事業からの撤退・縮小”に関する噂を一掃する狙いが伺えます。
同氏はさらに「2023年後半に次世代コンシューマー向けVRデバイスを発売する準備を進めています。(中略)改良点や新技術を、多くの人が利用しやすい価格帯で世に問うことができるのは、本当に楽しみです」と発言し、メタバース事業への前向きな姿勢を見せています。
AI×メタバースの可能性も強調
ザッカーバーグ氏は”重要なテーマ”としてAI分野にも言及。すでにAIによって、アプリ内レコメンデーションや広告運用に大きな成果が出ている、と明らかにしています。
また、ジェネレーティブ(生成型)AIを使ったエージェント機能や、アバターやワールドなどの制作体験提供も模索しているようです。そのほか、さらなるAI活用のためのプラットフォームを整備し、AIインフラ構築を進めていく方針も示しました。
同氏は「AIとメタバースは密接に関連している」と位置付けており、AIを活用したメタバース事業を次の大きなステップと捉えていると考えられます。
レイオフは5月で終了か?
Metaはここ数年の業績悪化を受け、2023年度を「効率化の年」として財務状況の改善を進めてきました。すでに予定していた年度内の3回のレイオフのうち、採用部門と技術部門を対象とした2回を終了。5月には、事業グループ全体で3回目のレイオフを実施する予定です。
ザッカーバーグ氏は「3回目のレイオフ後は、従業員にとってより安定した環境になる」と語っており、大規模なレイオフは3回で終了するものと思われます。その後1年は「分散型ワークモデルの改善、生産性向上のためのAIツールの提供、全社的な不要プロセスの削除に注力する」としています。
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