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企業動向 2023.07.07

Meta製品の中国進出は困難に直面——2020年の発言が引き金か

MetaのCEO、マーク・ザッカーバーグ氏の過去の発言が、「同社の中国進出の妨げになっている」と、複数の米メディアが報じています。中国の大手IT企業・テンセントとの提携も暗礁に乗り上げているとされており、同社の中国展開の先行きは不透明となっています。


(出所:UploadVR)

「検閲されている」発言等を問題視か

中国国内で外国企業が製品を販売するには、中国企業との提携、もしくは現地法人の設立が必要です。MetaはVRヘッドセット「Meta Quest 2」をはじめとする製品を中国で流通させるため、「中国の大手IT企業テンセントと水面下で交渉している」ことが報じられてきました

しかし7月3日、米ウォール・ストリート・ジャーナルは「テンセントの幹部はマーク・ザッカーバーグ氏の過去の発言を問題視しているため、Metaとの提携は困難に直面している」と報じ、風向きが変わりつつあるようです。

ザッカーバーグ氏はこれまで、中国政府や中国企業のプラットフォーム及びコンテンツ検閲について、公の場で言及しています。2019年の米ジョージタウン大学の講演では、「世界中で急速に成長している中国発のアプリ『TikTok』では、香港の民主化デモに関するコメントは、米国でさえ検閲されている」と発言。また、2020年の公聴会においても「中国政府がアメリカ企業から技術を盗んでいることはよく知られていると思う」と述べました。

仮にMetaが中国進出に成功し、Questシリーズ向けのコンテンツを展開したとしても、中国政府によるコンテンツ規制は免れません。Metaはこのような状況にどう対応していくのか、今後の動きに注目が集まります。

(参考)UploadVRThe Wall Street JournalReuters
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