6月23日、Matterport(マーターポート)は生成AIを活用した3D空間データ編集機能「Genesis」を発表しました。建物の設計、インテリアデザイン、省エネ・防災などでの活用を見込んでいます。
(プロンプト入力例:もっと効率的なオフィスのレイアウトを生成して )
3D空間データセットを活用した生成AI「Genesis」で、効率的なレイアウトを実現
Matterportは、現実空間を3Dスキャンする技術を持つ会社です。不動産のバーチャル内見に使用される3Dウォークスルーの作成や、物理空間データの処理・共有などのサービスを展開してきました。
Genesisは同社が長年蓄積してきた人工知能の専門知識と大量の3D空間データライブラリを基盤に提供されます。元データの正確な寸法を保ったまま、3D空間から家具を取り除いたり、新たにインテリアを配置できます。建物のサイズや種別に応じて、デザインコンセプトや運用時のレイアウト、空間利用の要件を評価したりカスタマイズすることも可能です。
デモ映像には、文章で指示を出すことでAIが空間データを生成する様子が示されています。「家具を消去してみてください」と指示すると、AIが家具のない空間を生成します。このような柔軟性のある生成AIによって、オフィスのレイアウトや建物のテイストを容易に変更することが可能となります。
Matterportの会長兼CEOであるRJ=ピットマン氏は「新旧すべてのお客様にとって、物件のマーケティング、空間計画、建設、管理および保守が大幅に簡素化されるでしょう」と述べています。
同社はGenesisを既存のデジタルツインプラットフォームに統合する計画を進めており、2023年末までに初期リリースを行う予定です。
(参考)プレスリリース、Matterport