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統計・データ 2019.10.09

VRで理解と思いやりが深まる? レノボ、世界調査の結果を発表

レノボは世界10か国のユーザーを対象に、テクノロジーが日常生活と社会に与えるインパクトに関する国際調査を実施し、その結果を発表しました。この調査の中で、「VRは他社への思いやりと理解を促進する効果がある」など、プラスの効果を期待する回答が得られています。

世界10か国で調査を実施

レノボが今回行った調査は世界10か国(日本、米国、メキシコ、ブラジル、中国、インド、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア。質問票の言語は8言語)、のべ15,226人が対象。テクノロジーが日常生活と社会に与えるインパクトについて、現在、および将来について回答者がどのように考えているかを調査目的としています。

VRが価値観に与えるプラスの効果に期待

この調査では、将来新たに出現するテクノロジーが価値観にさらに大きな影響を与える可能性が明らかになりました。

全調査対象のうち66%が「VRには他者への思いやりと理解を促進する可能性がある」と回答。自分の目で様々な世界を見ることができるようになるため、世界中の人との精神的・感情的なつながりを深められる可能性を肯定しました。

なお、VRが人々の価値観に与える影響については調査対象10か国で結果が二極化。中国を筆頭とする新興国では、VRが価値観にプラスの影響を与えることができると信じる人が多数を占めています。

たとえば、VRによってお互いをより理解できるようになると考えている人の割合は中国で90%、インドで88%となっています。一方、先進国では相対的に低く、日本では51%、最下位のドイツでは48%となっています(下記グラフ2)。

他者との相互理解をテクノロジーが促進?

また調査結果では、テクノロジーの発達により他者への理解と思いやりが社会的に深まっているとした回答者が日本で44%にのぼるなど、人々の価値観にスマートデバイスをはじめとするテクノロジーが様々な影響を与えていることがわかりました。

さらにソーシャルメディアの普及により、閉じた集団の中で考え方や物事への見方が増幅され極端になっていく「エコーチェンバー(共鳴室)現象」の拡大など、社会の分断をテクノロジーが助長するのではないかという懸念が現れ始めました。

一方で、回答者の70%(日本では67%)はテクノロジーによって好奇心が旺盛になったとも考えています。また、テクノロジーによってお互いを理解しあい、思いやりの心を深めることができるようになると考える人が増えています。

特に日本では44%が肯定的な回答で、この数値は調査対象10か国平均の35%を上回るほか、先進国では最も高い数値でした(グラフ1)。また、思いやりが失われつつあるとした回答者は日本では13%にとどまり、肯定的な回答者を大きく下回りました。

(参考)レノボ・ジャパン プレスリリースレノボ公式サイト


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