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2018.11.29

5本の指を認識する「Knuckles」はVRに福音をもたらすか? 開発者版体験レポ

Valveの新型VRハンドコントローラー「Knuckles」。5本の指の動きを検知・VRに反映できるシステムになっており、開発者のみならず一般ユーザーからの注目度も高いデバイスです。今回は「Knuckles」の開発者版「Knuckles EV3」を特別に体験する機会に恵まれましたので、その使い勝手をレポートします。


(五本の指が認識できる「Knuckles」)

まずは、「Knuckles」の形状を見ていきましょう。コントローラー上部には、AボタンBボタンとシステムボタン、スティックとスライドパッド、そしてLEDライトがあります。

コントローラーを持った時、人差し指に当たる部分にはトリガーボタンが。

グリップ部には静電容量センサーが搭載されているであろうユニットが見えます。グリップ部とコントローラー外周部の間にはベルトが取りつけられており、これで手を固定する仕組み。

グリップとベルトの間の、手を入れる部分の広さは調節ができ、

ベルトについたストラップを締めることで、手を広げても落ちないよう装着することができます。ただ、片方の手に「Knuckles」を付けた状態でもう片方の手の「Knuckles」のストラップを締め、さらにヘッドセットをつける、というのは慣れないとやりづらそうです。

コントローラーの底面にはUSB Type-Cポート。「Knuckles」はSteamVRトラッキングベースステーションに対応しているので、HTC VIVEのモーションコントローラーと同じように、両手を自由に動かすことができます。

「Knuckles」の大きな特徴は、グリップ部に配置された静電容量センサーによって、5本の指の動きを検知できるという点。同じく指の動きを取得できるコントローラーである「Oculus Touch」(2016年12月に製品版リリース)では、動きが取れるのは親指・人差し指(トリガーボタン)・中指(グリップボタン)だけで、VR内のアバターに薬指や小指の動きをさせる時は、中指の動きに合わせて同じように薬指と小指を動かす、という処理が一般的です。

しかし、「Knuckles」ではこのように「親指、人差し指、小指は立て、中指と薬指はたたむ」という動きもとることができます。

5本指をすべて開いた状態にもできるので、コントローラーを落とさないためにもベルトをきっちりと締める必要があるでしょう。

デモコンテンツ「Moondust」で「Knuckles」を体験

今回はKnuckles向けのデモコンテンツ「Moondust」を体験し、その使い勝手をみていきましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=93hPzWGesJw

「Moondust」には月面を舞台にした4つのコンテンツがあります。

1. 月面にある鉱石を手で握って運ぶ
2. 月面で的に向けて手りゅう弾などを投げる
3. パーツを組み合わせてスペースコロニーを作る
4. 月面でリモコンカーを動かす

1)月面にある鉱石を手で握って運ぶ

月で採掘された石を手で握り、粉砕機の所まで運びそこに入れる、という内容です。手を石に近づけてから手のひらを石の方に向け、さらに指で石をつかむように「Knuckles」のグリップ部を握り、指を閉じることで、初めて石をつかむことができます。あらためて「物をつかむ」という動作を説明するのも変な感じですが、まさにそのような動作でVR空間上でも石をつかむことができました。

しかも、グリップを強く握りすぎてしまうと、簡単に石は砕けてしまいます。手で砕くのもそれはそれで楽しいのですが、「石を粉砕機のところまで運ぶ」という目的のためには、石、つまりグリップを握る力を調節する必要があります。

この、砕かないように握るという力の調節については、「Knuckles」を握っても手や指に対して「ここまで握ったら砕けそうだ」という触覚フィードバックはないので、VR空間の視覚聴覚など他の感覚情報に頼る必要があります(本デモでも砕けそうな力をかけると、石のひびがオレンジ色に光りました)。ただ、場所が宇宙空間で石もふわふわ飛んでいくので、触覚フィードバックがないのも、「ここではそういうものなのか」と納得した部分もありました。一定数、石を粉砕機にいれるとエネルギーが溜まり、遠くにあるミニロケットが飛んでいく、というゴールもあります。

2)月面で的に向けて手りゅう弾などを投げる

このデモでは、握った後に5本の指を動かした時の挙動を見ることができます。例えば手りゅう弾は、握った後に親指を押し込むことでスイッチが入り、一定時間で爆発をします。そして、腕を後ろに持っていき、勢いよく前に動かしていく途中で手を開く、つまり日常空間で物を投げる動作をすれば、VR空間の手りゅう弾も投げることができます。

手りゅう弾のスイッチを入れ、爆発するまでの時間を見計らいながら的に向かって投げるというのは意外と難しいものでした。ここには他にもグミ上の物体も持つことができ、握る力を入れる指を変えることで押し出されるように変形していく様子が分かります。

3)パーツを組み合わせてスペースコロニーを作る

こちらはテーブルの上にあるパーツを手に取って空中に置き、そこにどんどんパーツを繋げていって、自分が望む形のスペースコロニーを作っていく、という夢あふれるデモです。推進器を付けるとそのまま宇宙空間に飛ばすことができます。地球が空に見えるところで自分の作ったコロニーを宇宙へ旅立たせるというのも、宇宙の広大さと寂しさが実感できてオツなものです。

このデモは他のデモと比べて、パーツに手を近づけ指で握るというよりは、パーツに手アバターを重ねて握る動作をすると手にくっつく、という感じでした。また、手をパーツに近づけてると、「これは今持てますよ」ということ示すために、パーツの縁がオレンジ色に光ります。つまり、従来のVRゲームでの表現に近いデモ、言い換えれば、「Knuckles」でも従来のVRゲームに近いことこともできるよ、といったことを示すデモであるように思いました。

4)月面でリモコンカーを動かす

これは、両手に持った「Knuckles」のスティックを活かしたデモです。VR空間の両手の位置に現れるのは手のアバターではなくコントローラーで、スティックや各種ボタンを駆使することで、リモコンカーに月面を疾走させることができます。

「Knuckles」はVRコンテンツに福音をもたらすか

ここまで「Moondust」デモを通じて、「Knuckles EV3」の使い勝手を見てきました。やはり特徴である「5本指の動きが検知可能」というのは大きく、MMOゲームをプレイ中ににハンドジェスチャーをしたくなった際など、従来のハンドコントローラーよりも手の表現力が豊かであるというのは自分と相手の実在感を増してくれると思われます。これはゲームに限らず、バーチャルタレント(VTuber)やソーシャルVRアプリでも共通して感じられることでしょう。

一方で、VRゲーム内でオブジェクトをつかむというアクションを実装するにあたり、「Knuckles」のグリップを握るという動作がそのまま直感的であるかということについては、ちょっと考えてみたいところです。

VR元年の前後1年、つまり2015~2017年くらいのハンドコントローラーを使ったVRゲームでは、いかにして心地よくVR空間内のオブジェクトを掴む処理を実装するか、というのが研究されていました。例えばOculus Touchのゲームであれば、

  1. 手のアバターはVR空間のオブジェクトを貫通する
  2. 手がオブジェクトに触れていなくても、指が向いている方向やや目線で評価して、離れたオブジェクトでも拾う動作ができる候補になる(その際オブジェクトは光る)
  3. グリップ「ボタン」を押すとオブジェクトが吸い付くように手に向かってきて、手で持つことができる

という処理が、今のスタンダードになっています。

ひるがえって、「Knuckles」ではどうでしょうか。

確かに「グリップ『ボタン』を押す」よりも、「グリップを握る」という方が、「ものを掴む」という動作してはより現実のものに近いものです。しかしながら、「グリップを握る」という事が現実に近い動作がゆえに、上記の3つをそのまま実装してしまうと、従来型のハンドコントローラーよりも違和感が出てしまうでしょう。今回のデモでも、ちゃんとオブジェクトの近くでないとつかめないように処理されていました。

また、「1)月面にある鉱石を手で握って運ぶ」の所でも触れましたが、手を閉じてグリップを握った時の触覚フィードバックが無いのは、自分の行動の認識とVR空間での状態の伝達という点で少しぼやけてしまいます。従来型ハンドコントローラーの「グリップ『ボタン』」は物理ボタンであるがゆえに、押し込んだ時のボタンのバネの反発力とかすかな音が、「きちんと自分でアクションを起こして、VR空間でのリアクションが期待できるんだ」という認識を強化してくれていました。

もちろん「Knuckles」でも、例えば「3)パーツを組み合わせてスペースコロニーを作る
」デモにおいて、握った時、あるいは手放したときに明確に音を鳴らす、コントローラーを振動させるなどをしており、これらに対しての対策も十分あるかと思われます(あとは、「Knuckles」利用者の慣れもあるでしょう)。

「Knuckles」もまだ開発者向けバージョンであるので、コントローラーのこれからの進化と、そしてコンテンツ側での「オブジェクトを握っている認識の強化」についての事例が増えることを期待しています。

この記事を書いた人

tabata hideki
「ゲームと社会をごちゃまぜにして楽しんじゃえ」がモットーの、フリーのコンテンツ開発者。節電ゲーム「#denkimeter」の開発担当だったり、最近はVRコンテンツも作ってます。 本業は、アイマスP(アイドルマスターのファン)を。

Twitter:@hitabataba

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