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VTuber 2018.06.16

輝夜月がインドネシアに来た! 満員のステージが熱狂、海外イベントレポ

日本で昨今人気を見せているバーチャルYouTuber(VTuber)。「キズナアイ」「輝夜月(かぐや るな)」をはじめとする数々の人気VTuberが生まれ、直近ではロート製薬バンダイなどの大企業もバーチャルYouTuberの展開をはじめています。

さて、そんなバーチャルYouTuberですが、実は海外での認知度も少しずつ上がってきていることをご存知でしょうか? 今回は筆者・Sora(Twitter:@bakso_tikus)の住むインドネシアから、バーチャルYouTuber「輝夜月」が登場したイベントのレポートをお届けします。

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ちなみに筆者は6年間インドネシアに住んでいるのですが、インドネシアのオタク達の間では日本のコンテンツが大人気。最近では日本でも話題沸騰の「ポプテピピック」の人気が高く、アニメや漫画が絡んだイベントに足を運べば「Fate」シリーズを始めとしたアニメや漫画のコスプレイヤーがほぼ確実にいるなど、日本産コンテンツが愛されていることを感じます。

インドネシアにルナが来た!

2018年5月12日から13日の期間中、インドネシア・ジャカルタのGrand Ballroom Pullman Central Parkにて、大規模イベント「Creators Super Fest 2018 by AFA(クリエイタースーパーフェスト)」が開催され、日本でも多くのファンを持つVTuber「輝夜月」が出演しました。

クリエイタースーパーフェストは、東南アジア最大級のポップカルチャーフェスティバルを開催するSozo社(本社:シンガポール)が主催する公式同人イベントです。2017年より始まったこのイベントではアニメや漫画のみならず、名前にクリエイターと付くだけあってアニメソングDJやイラストレーターなども脚光を浴びる、少々珍しいイベントになっています。

そんなイベントの詳細は下記の通り。輝夜月の出演は初日の16:45(日本時間18:45)と2日目の13:00(日本時間15:00)からでした。


(当日のイベント詳細。バッチリと「Kaguya Luna」の文字が!)

じっくりとイベント全体のレポートをしたいところですが、今回は輝夜月のイベントレポートということで、会場の様子はイベント公式FaceBookページからご覧ください!

ステージはあっという間に満席

さっそく、ここからは輝夜月の出演レポートを。イベント初日は16:45に始まるとのことだったので、16時過ぎに到着して席を取ろう……と思っていたら、既に人が溢れている状態。ざっくりと数えるとステージ前には500人はいたでしょうか。


(輝夜月の出演を待つ500人ほどのファンの方々)

イベントの開始時間がやってくると、MCの二人と通訳が壇上に登ります。「今日は日本からスペシャルなゲストが来ています!」というアオリを受け、一気に盛り上がる観客たち。画面が切り替わり、輝夜月がShowRoomの生放送に出演する時と同じ待機画面が表示されます。この時点で会場は大興奮、すでにいろいろなところから歓声が上がっていました。

「準備が出来ましたでしょうか? お願いします!」

MCのフリで、パッと輝夜月が現れます。

スピーカー越しの輝夜月から「おはよー!」の挨拶が来れば、会場のファンからも「おはよー!」というレスポンス。あっという間に会場はひとつに。

通訳から「インドネシアに登場しての感想は?」という質問に対して、輝夜月は「日本より凄くて緊張しています!」と回答。インドネシアのルナファン達は日本語の意味がきちんと通じているのか、通訳が入る前から歓声が上がります。

「インドネシア語はどこで覚えたんですか?」「ミーゴレン(インドネシアの国民食のひとつ)を食べたことはありますか?」という司会者の質問に対し、輝夜月は「通訳の人から教えてもらいました!」「ないです! 食べたーい!」と、ハイテンションにコメントを返していきます。また、輝夜月からの「ルナのこと知ってる人、どのくらいいますか?」という質問には会場のほぼ全員が挙手するという光景も見られました。

インドネシアでも輝夜月らしさ満点

輝夜月からは「インドネシア語で女性を口説く言葉を教えてください!」といったまさかの質問、会場にはどよめきが。指名された観客は「“お父さんは盗人ですか?”ですね」と答え、通訳がそれを「ハートを盗む的な意味で……」と補足して伝えると「絶対嘘だよ! 絶対嘘だよ!」と返答、会場は笑いに包まれました。

続けて「愛してます、はインドネシア語で何ですか?」という質問に、観客が「アク チンタ カム(Aku cinta kamu、英語のI love youに相当)」と答えると、輝夜月も「アク チンタ カム」とリピート。当然会場は大盛り上がりです。

他にも「自分の昔の動画を見た時の印象は?」という質問には、「なんかねー……自分がなんて言ってるかわからない」と回答したり、「理想の告白は?」と聞かれて「新垣結衣だねって言ってほしい」と答え、会場のファンたちを沸かせました。

そして特別企画、輝夜月のサイン入りポスターを賭けたじゃんけん大会がスタート。輝夜月が「サイン付きのポスターです!!」と発表した瞬間、あらゆるところから沸き起こる大歓声、「参加する人は手を挙げて立ってください!」と聞かれれば全員起立!

見事勝ち残った3名にはポスターが贈呈され、輝夜月をバックに記念撮影。輝夜月は「おめでとーーーーー!!!」といつものテンションで勝者を祝福していました。

最後は輝夜月がお別れの挨拶をし、退場を惜しむ大歓声と拍手の中ステージは終了。時間にすると20分足らずくらいですが、皆さん「面白い!」「良かった……」と口々に話しています。

2日目はじゃんけん大会や質問など、1日目と同様の展開もありましたが、覚えたインドネシア語で「私は(あなたのことが)好きです」を必死に伝える姿やモノマネなど、1日目とはまた違った演出で観客を楽しませていました。もちろん、2日目のじゃんけん大会が輪をかけて盛り上がったことは言うまでもありません。

会場ではファンメイドグッズの即売会も

会場では同人誌即売会も開催されており、数は少ないもののVTuberのファンメイドグッズもいくつか販売されていました。


(VTuberキーホルダー。日本円で1つ150円ほど。輝夜月は売り切れでした)


(こちらは各キャラクターの台詞があしらわれたステッカー。1枚100円)


(猫宮ひなたのファンアートのA4サイズポスター。1枚およそ200円)

単価で見れば安いものの、目についたものを全て買っていたらそこそこの金額に。筆者が確認した限りでは、キズナアイをはじめ、輝夜月、ミライアカリ、そして猫宮ひなたのグッズのみでした。

海外でのVTuber人気はどうなるか?

インドネシアにおけるVTuberの認知度はまだ高いとは言えないものの、海外でもAmi YamatoのようにアニメーションタイプのVTuberが出ていることから、今後の盛り上がりが期待できる国の一つだと筆者は考えています。

英語を喋るVTuberがまだまだ少ないことに加え、有名なVTuberにならないと動画の字幕もつきにくい状況です。しかし、例えば中国ではVTuberの開発環境が整っており、人数も増え始め、その他にも海外のクリエイターが自身のキャラクターを使ってYouTube上にコンテンツを投稿し始めています。

VTuberの人気は日本に限定されたものと捉えがちですが、イベントの熱気を会場で直に受けたことで、アジアを中心とした海外でもVTuberの人気が高まっていくのではないか、という予感が感じられました。


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