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活用事例 2023.12.25

日立、「現場拡張メタバース」を開発。建設や製造現場でのデジタル活用・効率化を促進

株式会社日立製作所は、作業現場を3Dスキャンし、さまざまなデータを紐づけられるシステム「現場拡張メタバース」を構築しました。このシステムは既に原子力発電所の模型を移設する工事に使用され、その有用性が確認されています。


(出所:日立製作所)

現場でのデジタル活用を簡単にし、効率化する「メタバース」

建設・製造業でデジタル技術を活用するには、データの取得や紐づけ、収集したデータの整理、データを閲覧する機材の確保、そして関係者がそれらを使いこなせるような環境が求められます。しかし、多くの場合は「十分なデータが確保できていない・紐づけされていない」「収集したデータにアクセスする手法が非効率的」「閲覧する機材が限定されている」「使いこなせる人材がいない」等、さまざまな課題があります。

これを受けて、日立製作所は「現場拡張メタバース」のプロトタイプシステムを開発しました。このシステムはWebブラウザで手軽に閲覧できるほか、作業現場の各地で取得したデータをキーワードで検索したり、対話型AIで抽出したりできます。現場のデータ収集には、作業着型のセンサーやスマホアプリなどを採用し、位置情報などのメタデータを自動で付与する技術も用いられています。


(出所:日立製作所)

日立製作所は、2023年7月から8月の約2か月間にわたり、グループ企業2社と合同で「現場拡張メタバース」を実際に使用しました。原子力発電所のモックアップ移設工事で採用したところ、図面のタイムリーな発行や現場の実態に合わせた計画立案が容易に。現場の手戻りや手待ち時間を低減し、業務効率を向上させています。

(参考)日立製作所


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