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VRChat 2023.10.06

大丸松坂屋百貨店が、アバター販売でメタバース事業へ参入 老舗百貨店がメタバースにチャレンジする理由とは

老舗百貨店のひとつである大丸松坂屋百貨店は、VRイベント「バーチャルマーケット」の常連企業として、直近は知られつつあります。VR空間上への出店にとどまらず、VTuberなどを接客担当として招き、VR空間上での接客などにも力を入れており、いわゆる「メタバース」が流行を見せる以前から、バーチャル空間の活用に果敢にトライしてきました。

そんな大丸松坂屋百貨店が、新たなメタバース事業として「VRChat向けアバター販売」へと参入します。実力派のクリエイター・3Dモデラーを起用し、販売先はVRChatユーザー御用達のECサイト「BOOTH」。さらにアバター購入者向けのDiscordサーバーまで展開するなど、「ただ発売して終わり」ではとどまらない、本腰を入れた参入であることがうかがえます。

大丸松坂屋百貨店が、いま「VRChat向けアバター販売」に挑む理由はなにか。MoguLive編集部は今回、大丸松坂屋百貨店メタバース事業の責任者である、経営戦略本部 DX推進部岡崎路易氏にインタビューを実施。老舗百貨店の大きなチャレンジの全貌を探ります。

Vketとインフルエンサー事業、そして「VRChat生活」で見つけた、メタバースの生活者

――まず、今回の大丸松坂屋百貨店の「メタバース向けアバター販売」を手掛ける部署について、読者のみなさまへ紹介いただければと思います。

岡崎:
私たちが所属する「経営戦略本部 DX推進部」は、デジタルネイティブの新規事業を開発する部署です。コロナ禍によって、従来通りの店舗でのビジネスが難しくなった時期に、店舗小売以外のビジネスモデルを開発するべく設立されました。

これまで、ファッションや食のサブスクリプションといった新規事業を仕掛け、従来とは違う売り方やビジネス機会を探る部署が、今回アバター販売に参画した……とご理解いただければと思います。

――今回、「メタバース向けアバター販売」に取り組むこととなった理由・きっかけをお聞かせください。

岡崎:
きっかけは2つあります。ひとつは、これまでの「バーチャルマーケット」への出展です。「バーチャルマーケット」の出展を通して、「VRChat」などのメタバースで多くの時間を費やし、楽しんでいる人たちが存在することを知りました。

「大丸松坂屋って先進的な企業ですね!」というお声や評価はもちろんなのですが、「みんなでブース遊びに行きました」「飲み会開催させていただきました」という話を聞いて、メタバースにも生活者がいることに気づいたんですよね。そこから、百貨店としてサービスを提供し、メタバースの生活者の暮らしを彩るような活動をしたいと考えた次第です。

もうひとつはインフルエンサー事業での経験です。我々の部署では、TikTokerやインフルエンサーのキャスティングや、インフルエンサーマーケティングのコンサルティングも手掛けています。特に「TikTok」では、20万フォロワーを持つアカウントを自分たちで作った実績があって、それをきっかけに、動画クリエイターやインフルエンサーと一緒にお仕事させてもらう機会を得ました。

そのお仕事を通じて、「クリエイターエコノミー」というものを知ることになりました。スタジオや制作会社だけでなく、個人・フリーランスで活躍されるクリエイターの方がたくさんいる。動画やイラストレーターなど、種類もたくさんある。そして、メタバース領域では3DモデラーやVTuberが、前線を引っ張っているのだと、「バーチャルマーケット」での経験を経て知りました。

そんな世界を目の当たりにして、これまでの知見を活かして、メタバースのクリエイターを企業として支援し、一緒に成長していくようなモデルを構築したいと思い、メタバース向けアバターをクリエイターさんに制作いただき、当社が販売するという事業に挑戦することを決めました。

――「TikTok」での事業については存じ上げませんでした。企業で「TikTok」に参入するだけでも大変なのに、20万フォロワーも持つアカウントを作り上げたってすごいですね!

岡崎:
当社の宣伝用アカウントではなく、完全にオーガニックで育てたインフルエンサーとしてのアカウントなので、そう言っていただけるとうれしいです。

このアカウントと、他のクリエイターさんといっしょに案件を、なんなら他社さんの案件を受けることもあります。そして、いっしょに仕事をしていく中で、こんなふうに暮らしているのか、こんな課題を持っているのか、ということも見えてきました。

そして、あるクリエイターさんから「大きな企業といっしょに、ちゃんとした案件を、しっかりと契約を結んでやっていく”ビジネス”としてやっていけるということ、それを自分がやることで後進の人にもクリエイターとして働けることを見せられるから、大丸松坂屋さんといっしょにお仕事がしたいです!」と言っていただけたことがあって。そうした関係性を、今回は3Dモデラーの方やVTuberさんとも構築して、ともになにかを作っていきたい、という思いがあります。

――「クリエイターを支えたい」という思いがあるのですね。そんなクリエイターが数多く出展する「バーチャルマーケット」について深掘りさせてください。これまで、大丸松坂屋百貨店は相当数の出展をされてきましたが、そこからどのような知見を得られてきたのでしょうか?

岡崎:
生活者の存在もありますが、一番はやはり、ここはコミュニケーションを通して、人と何かをする場なんだなと感じましたね。

一人で見に行くこともできるけど、みんなで集まって、「観光」のようにワールドめぐり、ブースめぐりをして、その後はみんなで「V呑み(※編集部注:「VRChat」をプレイしながら複数人で飲み会を行うこと)」をしてみると、「ここは一人ひとりで勝手にのぞいている世界じゃない」っていうことを知りました。

当社はほかにも、「バーチャルマーケット」では「餃子force」さんにご協力していただいたこともあったのですが、そこから「force」「集会」といったコミュニティ、サークル社会のようなものを知り、みんなグループとなって行動しているんだなと知りました。

――コミュニティは「VRChat」などでは要ともいえる存在ですね。しかし「V呑み」という単語も出てきたことに少し驚かされましたが、岡崎様ご自身は「VRChat」で遊ばれているのですか?

岡崎:
実は私、いろいろなコミュニティなどを調べていった末に、「私立VRC学園」の11期生になったんですよ。

――えっ!! そうだったのですか!?

岡崎:
えぇ(笑)。おかげで友達もできまして、昨年の「バーチャルマーケット」出展のときは、一人で現地調査していたのですが、今年の「バーチャルマーケット」は「私立VRC学園」の同級生といっしょにめぐることができました。これがもう楽しくて! そして、みんなといっしょにめぐり、いろんな話を交わしていくことで、「みんなで行動してなにかをする」という「VRChat」の醍醐味を感じることができたんです。

いまや、同級生と「今日は◯◯の誕生日をやろう」と連絡を取り合ったり、オフ会として「VketReal」に遊びにいったり、「PROJECT: SUMMER FLARE」で”夏を破壊”したりと、「VRChat」を満喫しています。

――思いっきり満喫されていますね……! 学園にも通われているあたり、本当にハマっていらっしゃる。

岡崎:
私は妻と二人暮らしなのですが、学園期間中の2週間は、毎日22時から「ごめん!」と言ってログインし、0時にはログアウトしていたので、「シンデレラタイム」だなんて言われてましたね(笑)。

僕はいま42歳で、会社では部長という職についている身ですが、自分の年齢の半分くらいの人と会うと、なぜかなついてくれるような距離感になるんですよね。でも、本質的には年齢関係なく、「友達」として付き合っていけるんですよね。だからこそ、みんなの生活を彩るお手伝いがしたいなと心から思うところです。

――なるほど! まさに一人の「VRChat住人」としても動かれている企画、ということなのですね。

岡崎:
これも、みなさまからのご声援のおかげです。僕が大丸松坂屋百貨店の担当者と明かしていないときでも、いろいろな人から「大丸松坂屋ってすごいよね」「大丸松坂屋の3Dいいよね」という生の声をいただく機会があって、それだけよく思っていただけることがうれしかったですし、そうしたお声は会社でもしっかりと報告として上げています。

百貨店として、デザインから食べ物のモデルまで「ガチでやってる人」たちと認知いただけていることで、おそらく業界内でもちょっとした下駄を履かせてもらえた状態だなと純粋に感じています。だからこそ、いい意味で前向きな提案ができているのかな、と考えています。

コンセプトは「正装」。多種多様な5体のアバターを見せてもらった

――いよいよ本題へ移れればと思います。今回発表されるアバター製品のセールスポイントなどをお聞かせください。

岡崎:
まずリリース数ですが、これから半年の間に10体以上リリースすることを目標としています。そして初回リリースとなる10月17日は、「正装」というテーマで5体のアバターを発表します。

「VRChat」では、場面に応じた服やアバターを着る文化があります。自分はとあるダンスコミュニティによく参加しているのですが、そこだとみんなジャージスタイルでいることが多いんですよね。

そんな文化のある場所に”百貨店として”第一歩を踏み出す上で選んだのが、非日常を味わいたいけど、堅苦しくなりすぎたくない、パーティーのような華やかな場所で着る、きれいめな「正装」です。現実の世界ならばアカデミー賞の会場にも着ていけるような。でも、「VRChat」ならではの表現も盛り込んだファッションとして取り組みました。

瑚紅姫(ここひめ)

岡崎:
まず1体目は、イラストをしくさん、モデリングをボブキャットさん、(仮)さんが担当しています。しくさんの特徴的なイラストを再現し、海賊チックなデザインを取り入れたドレスです。

――サンゴや海藻、操舵まで。「海」のイメージが詰まってますね。

岡崎:
しくさんのカラフルな色使いで特徴をもたせるスタイルに、ご自分で3Dモデルを作られるボブキャットさんのケイパビリティの高さを見込んでアサインさせていただいたのですが、個人的にも壁に飾りたいくらい気に入っています!

価格 32,000円(税込)
イラストレーター しく
モデラー(服・アクセサリー) ボブキャット
モデラー(頭部・素体) (仮)
特徴 「サンゴや海藻」をモチーフに「正装」というコンセプトを解釈。アクセサリーデザインを細部までこだわ
り、頭部の「操舵」をモチーフにしたデザインが特徴。

鳳蝶(あげは)

岡崎:
イラストを7日さん、モデリングを伊ノ本カズラさんが担当した、長身の男性アバターです。

――ブラックスーツがまさに正装といった感じですね。でもチェーンが見えていたりで、ちょっとワイルド。

岡崎:
人間・洋服ともに質感を出したイラストを描ける7日さん、ご自身でもオリジナルモデルを販売されている伊ノ本カズラさんの、きれいなお洋服を中心としたデザインができる方の組み合わせです。要素としてはリアルクローズに近いですね。

価格 30,000円(税込)
イラストレーター 7日
モデラー 伊ノ本カズラ
特徴 「蝶」「華」をコンセプトとした王道のスーツタイプでありつつ、衣装の生地感や華やかなアクセサリーが特徴。

彩千華(さちか)

岡崎:
デザインをナナカワさん、モデリングをみりのさんが担当した女性アバターです。

――まさに王道な「正装の女性」ですね。花柄タイツもおしゃれですね。

岡崎:
王道感ある見た目ながら、キャッチーさもある。普通に使いやすいけど凝っている。本当にしっかり作り込まれている子ですね。

価格 30,000円(税込)
イラストレーター ナナカワ
モデラー みりの
特徴 「あなたは幸福をふりまく」を花言葉に持つデルフィニウムをモチーフにした、帽子やタイツの柄まで細部まで丁寧に作り込まれた美しいデザインが特徴。

龍青(りゅうせい)

岡崎:
原画を米室さんが担当し、(仮)さん、おとぎ かたりさん、RADIKAさんがそれぞれ細かな部位を担当しているアバターです。

――これはめっちゃいいですね! 個人的にすごく好きです。

岡崎:
中国の青磁器をコンセプトにした、男性にポニーテールという組み合わせなのですが、私も推しています! こうしたチーム戦ができるのも、企業である私達ならではのやり方なのかなと思っています。

価格 32,000円(税込)
イラストレーター 米室
モデラー(頭部・髪) おとぎ かたり
モデラー(素体) (仮)
モデラー(服) RADIKA
特徴 「中国の青磁器」をモチーフに、長いポニーテールの揺れ感と青い模様が特徴的な衣装は、天に昇る龍のような雰囲気を醸し出す。

風璃(ふうり)

岡崎:
デザインをBALANCEさんが担当され、もちひよこさん、明日葉わがみさん、Yzhaさんが各箇所のモデリングを担当しているアバターです。

――ロングドレスな大人の女性ですね。お美しい……

岡崎:
全体コンセプトは「空気を纏(まと)う」です。もちひよこさんは顔を担当されていて、まつげまで細かく作り込んでいただいてます。素体は明日葉わがみさん、服はYzhaさんが担当されていて、「服がやや素体から浮いている」難しい特徴をがんばって作っていただいています。

価格 36,000円(税込)
イラストレーター BALANCE
モデラー(頭部・髪) もちひよこ
モデラー(素体) 明日葉わがみ
モデラー(服) Yzha
特徴 「空気を纏う」というコンセプトの元、リアル/バーチャルの境界のズレなど「心地よい食い違い」を表現。常にふわふわと浮いているような衣装が特徴。

――こうしてみると、「正装」というコンセプトながら、男性も女性もあり、コンセプトもリアルなものから空想的なものまでありと、幅広いラインナップですね。これを実現した今回のクリエイターさんたちは、今回どのような形でお声掛けをされたのでしょうか?

岡崎:
制作として入っていただいている、株式会社Vさんにお願いさせていただきました。代表の藤原光汰さんに、私達が今回のアバター制作にかける思いを汲んでいただき、お持ちのネットワークの中から、私達も「いいな」と思えるものを実際に作られている方にお声掛けいただいた次第です。そして個別に、私達のメタバースに対する思いを伝えさせていただき、共感を持ちながらやっていける方に集まっていただきました。

――「ANREALAGE」にも関わった株式会社Vさんがいらっしゃるのですね! ならばこれは納得の人選です。

岡崎:
もちろん、我々も本気で取り組んでいるので、Vさんに丸投げというわけではなく、うちの社員から1人Vさんとクリエイターさんとの制作工程に関わってもらっています。今後は大丸松坂屋百貨店がスタンドアロンでクリエイターさんとやっていけるようにしたいので、ともにお仕事をしていくスタンスは大事にしています。

――関係構築もしっかりと意識されているのですね。具体的に何か重視していることはありますか?

岡崎:
WillとMustをともに大事にしていく、ということですね。私達からのMust(やらないといけないこと)はしっかりと提示しつつも、クリエイターの方からのWill(気づき・思い)もちゃんと出していただき、一方的な仕事とならないように気をつけています。クリエイターさんの気づきは、私達が全く気づけないことも表現してくれることが多い。クリエイターさんも盛り上がっていけるようにやっていければなと。

――インフルエンサー事業の話でもそうでしたが、「クライアント仕事」ではクリエイティブってなかなか出てこないですよね。

岡崎:
やはり、「この会社・商品の仕事をやりたい」と思ってもらえるかどうかは大きいですね。もちろん、レギュレーションもありますし、会社としての販売責任も出てくるところですが、みんなでテンションを上げて取り組み、クリエイターのみなさまと一緒になって喜びも分かち合っていければな、と考えています。

百貨店が、メタバースの世界で提供できるもの

――事業展開のなかで気になったことについて質問です。2023年現在、いわゆる「アバター」や「バーチャルファッション」の領域には、個人クリエイターはもちろん、本家アパレルブランドなども進出しています。競合も多いかと思いますが、その中で大丸松坂屋百貨店のアバターが提供できるブランド価値や、それを高めていく戦略などについてお聞かせください。

岡崎:
我々が、インフルエンサー事業でクリエイターエコノミーに関わる仕事をしてきた百貨店であること、でしょうか。そもそも百貨店は、古くからアートやファッションなど、クリエイターとともに共創・共生しているところです。この点は、他に負けないところだと自負しています。

そして、ブランドも増えていますが、まだまだアバター販売のマーケットプレイスには、個人クリエイターや、クリエイターグループというのが多い。そうした方々は、生産できるラインナップの数や、顧客とのタッチポイントやマーケティングなどにどうしても限界があると思います。

その中で、我々は企業としてプロジェクト体制を構築できます。私以外にも戦略を考える人や、販促活動やオペレーションを考える人、アバターの制作管理やクリエイターさんとの連携をする人など、担当ごとに人員を配置できます。そしてクリエイターにしても、デザインセンスがある人、技術力の高い人を、ワンチームとして組織して生産できる。この点も、現在のメタバース業界では大きな差別化になり得ると考えています。

――より踏み込んだお話です。大丸松坂屋のアバターを手に入れた「VRChat」ユーザーに、どのように楽しんでもらいたいでしょうか? そしてバーチャルのファッションを通して、「VRChat」ユーザーにどのような価値を届けたいですか?

岡崎:
やっぱり、このアバターをかわいがっていただきたいですね。仲間の中で愛でてもらって、みんなで「いいよね!」と言っていただきたいし、そのアバターをいろいろな場所へ連れていってあげてほしいです。特に、今回発表するアバターは「正装」ですので、誰かの誕生会やパーティー、きれいなワールドへぜひ連れて行ってほしいですね!

もちろん、アバター改変をされる方も多いと思うので、別途さらなる衣装を提供できるような体制も今後検討していきたいです。できることなら、私達が提供する衣装に着替えることで、同じアバターでもいろいろなシチュエーションで楽しんでいただきたいです。

――「VRChat」では、季節ごとのイベントなどで着替える文化も根強いですよね。ハロウィンには仮装しますし、クリスマスにはサンタの格好を自然としている。

岡崎:
個人的には和服も作りたいんですよ。「私立VRC学園」で俳句の授業があったとき、みんな和服アバターになっていたのをみて、持っていなかった自分がうらやましかった思い出があります(笑)。なにより、こういったところから、メタバースの生活者に「生活の彩り」を提供できたら、それこそ生活の支援になるんじゃないかなって思うんですよね。

――これからの時期的には、和服はちょうど元旦のタイミングで映えますよね。私もほしいところです(笑)。

岡崎:
ですよね! ほしいですよね! 和服着て、銭洗弁財天のワールドに行きたいですよね!

とはいえ直近では時間的には厳しそうですが、こうやって装いについてしゃべって楽しくなれるんですよね。この文化を楽しんでいる方が、もっと楽しく、もっと彩りあふれる豊かな気持ちになれるものを提供したいと思っています。

――最後に、今回のアバター販売に限らず、大丸松坂屋百貨店がメタバースを舞台に今後チャレンジしていきたいことはありますか?

岡崎:
元来、百貨店とは、デザイン性の高いファッションや、調度品・絵画を初めとしたアート作品などを作っているクリエイターといっしょに、良質で素敵なものをキュレーションし、生活者にお届けする場所でした。それらを通して、生活者は心豊かな生活ができ、クリエイターも作品を発信して成長していくモデルが築かれていました。

そうした、百貨店のあるべき強さみたいなものを、メタバースの世界でも発揮できればと思います。例えば、私達がハブとなって、様々なクリエイターの作品をキュレーションして提供することで、メタバースの生活者に豊かなメタバースライフを提供しつつ、クリエイターの活躍を支援できる、「メタバースの百貨店」になっていけたら楽しいだろうなと思っています。

なので、今後公式ワールドを作ることもあり得るでしょうし、イベント開催や、コミュニティ運営もやっていきたいところです。もちろん大事なのは、表面的なイベント開催で終わらせないこと。クリエイターのみなさま、メタバースの生活者のみなさまと、コミュニティとしてしっかりとつながり、リアルの場も視野に入れつつ、なにができるかをしっかりと考えていければなと思います!

――さらなるご活躍、楽しみにしております。本日はありがとうございました!


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