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アバター 2024.04.16

株式会社AVITAが“アバターによる接客”サービスを拡大 今後、飲食店や観光地に浸透するか?

アバターオンライン接客サービスを提供するAVITAサントリーホールディングスが、飲食店でのアバター接客を拡大させるため、協業パートナーの募集を開始しました。

サントリーホールディングスの未来事業開発部とAVITAは、アバターやAI技術を活用した飲食業界のDX推進を目指して「アバターダイニングラボ有限責任事業組合」を設立。「アバター接客サービス」の導入協力を飲食店舗に呼びかけ、協業パートナーを募集しています。

対象となるのは、東京都渋谷区、目黒区、港区、中央区、江東区、新宿区、品川区に出店している飲食店店舗。導入総店舗数は最大5店舗ほどで、営業期間は1か月間以上を予定しているそうです。4月24日(水)を応募締め切りとし、7月以降に営業を開始するとのこと。

アバターで誰もが自由に活動できる社会を目指す会社「AVITA」とは?

そもそも、AVITAは、大阪大学大学院基礎工学研究科教授で、ロボット学者として知られる石黒浩氏が設立した企業です。また、取締役 COOの西口昇吾氏は、VTuber事業「V-Clan(現在の名称はC+)」を創業し、共同代表を務めていました。

2021年のAVITAのプレスリリース・記者会見では、「アバターによって実世界を仮想化し多重化することで、人々を実世界の制約から解き放ち、誰もが自由に活動できる社会を創ること」を目標に掲げています。

AVITAが掲げたビジョンは以下の通り。

AVITA株式会社は「Virtualize the Real World」というビジョンのもと、アバター技術によって人々の可能性を拡張します。人は、複数の自分(働く自分、家庭の自分、友達との自分等)で活動していますが、アバターを用いれば、その自分を実世界でさらに多様に拡張し、状況や目的に応じたいろいろな自分で自由に活動することができます。このことを、アバターを用いた実世界の仮想化と多重化(virtualize the real world)と呼びます。AVITA株式会社は、大学発スタートアップとして実世界の仮想化と多重化により、人々を解放する新たな世界を創ります。

その後、ローソンや大阪ガス、あんしん生命などの接客にアバターを導入。他にも、遠隔で絵本の読み聞かせなどを行う「アバター保育園」、サイネージに映ったVTuberにスマホや手をかざすとリアルタイムに反応してくれる「てぇてぇシャッター」といった事例もあります。

また、2023年5月にはChatGPTを活用したアバターチャットボット機能(β)を提供開始し、無人化・省人化にも取り組んでいます。

三重県明和町の地方創生にも活用され、アバターでの特産品の販売や特産品の販売や町オリジナルのアバターの開発などが行われました。新たな働き方「アバターワーカー」の活動拠点の設置により、延べ270名の雇用創出といった成果をあげているとのこと。

今後、飲食店や観光地で、アバターとコミュニケーションする体験が自然なものとなるかもしれません。

(参考)プレスリリース


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