2月6日、Appleは空間コンピュータ/MRヘッドセット「Vision Pro」のOS「visionOS」次期バージョンに、企業向けのデバイス管理システムを導入しました。2024年2月時点では「visionOS 1.1」のベータ機能として、開発者向けに公開されています。
企業・組織での利用に向けて管理機能を導入
Appleはいわゆる「MDM(Mobile Device Management/モバイルデバイス管理)機能」を、複数の製品にわたって展開しています。既にiOSやiPadOS、macOS、TVOS、watchOS等、各種Apple製品向けOSに搭載されており、管理者は各種ツールを通して、ソフトウェアのリモート更新やインストール、コンテンツ内容の管理やデバイスのロック、設定変更等が可能になります。また、シングルサインオン(SSO)機能やID管理、各種セキュリティ機能もサポートされます。
今回のAppleによるモバイルデバイス管理機能のベータ版導入は、企業や組織が複数の「Vision Pro」をビジネス・教育で使うケースや、セキュリティが重視される状況を考慮しているものと思われます。
なお、Vision Proの価格は3,499ドル(約50万円)と、他のVR/MRデバイスと比較してハイスペックかつ高価であることに加え、個人レベルでの認証や設定が複数存在しています。したがってしばらくの間は、Vision Proの企業・組織における利用は大規模な導入ではなく、実験的あるいはピンポイントでの利用が主流になると予想されます。
(参考)Apple