9月14日、ANYCOLOR株式会社は2024年度4月期の第1四半期決算を発表しました。前年同期比で売上高・営業利益・純利益いずれも増加しています。同社は成長要因として、既存VTuberの新規ユニットやグッズ販売、広告タイアップなどを挙げました。
順調な経営成績
9月14日、VTuberグループ「にじさんじ」を運営するANYCOLORが2024年4月期(2023年5月から2024年4月)の決算短信、および決算説明資料を発表。売上高は89億4,763万円(前年同期比+50.9%)、営業利益は40億4,400万円(同+90.5%)、純利益は27億9,700万円(同+139.8%)と、前年同期と比べて大幅増となりました。
ANYCOLORは決算説明資料で、業績予想は「順調な進捗状況」としたほか、所属VTuberはJP/EN合わせて156名(前期比±0)、ANYCOLOR ID数は101万6千アカウント(前期比+8万2千)と増加傾向にあるとしています。
「コマース」「プロモーション」が売上牽引
同社は業績好調の理由として、既存VTuberユニット「ChroNoiR」「ROF-MAO」や、昨年デビュー組のユニット「VOLTACTION」など、ユニットプロデュースの効果が出始めているとしています。
「にじさんじ」事業をビジネス領域別にみると、ユニット展開の影響で「コマース領域」が48億6,100万円(前年同期比+214.5%)と大幅増となったほか、「プロモーション領域」も13億2,800万円(同+163.5%)と成長を牽引しています。
NIJISANJI ENは国内ファンの消費鈍化で軟調
一方、「NIJISANJI EN」事業は、売上高が13億6,400万円(前年同期比-16.3%)と減少しました。その理由として同社は、今四半期に大型コマース施策がなかったこと、日本人ファンが国内VTuberに移ったことなどを挙げています。
同社は初の試みとして、今年6月に「NIJISANJI EN」の新規デビュー3名を「にじさんじ」と同じ世界線で活躍するヒーローとするなど、今後も継続的な新規デビューと既存VTuberプロデュースの体制拡充を進める計画です。
また、インドネシア、韓国、中国など「その他」地域でも大型イベントへ積極的に出展し、ファン層の拡大に取り組むとしています。
(参考)ANYCOLOR